中国地方遠征②──さらば、本州

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3月4日(金)

前回の使い回し画像からおはようございます。八川です。

昨晩に合流したかいていさんとしばらく一緒に行動します。目的の列車が5時17分発だったため私は1時間前の4時17分*1に目覚ましをかけ用意をしましたが、かいていさんはギリギリ派で40分に目覚ましをかけてました。同室に泊まったため、先に私のスマホに入っているコーラルリーフ*2の音が岡山の地に響き渡りました。だいたい0.5コーラスくらいで切りました。かいてい談「よく覚えてないけど起きる前に発車メロディが聞こえた気がする」。

 

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かいていさんより一足早く新見へ向かうと、新見4時56分発、岡山6時20分着の伯備線上り初電が。これに乗った方が本日のひとまずの目的地に早く辿り着けるのですが、これから乗る列車自体にも目的を持っている私(我々)はパス。

 

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芸備線 快速 備後落合行 5:17新見→6:34備後落合

5時10分ちょっと前に目的の列車が到着。「また芸備線か!」と言われそうですが、新見に宿を取ったのも、そのために芸備線に乗ったのも、すべてこの列車が目的です。

芸備線は大きく分け3つの運行系統に分断されていますが、この新見~備後落合駅間は特に過疎が進んでおり、新見から出る芸備線は1日6本(土休日は5本)。うち半数は東城駅で折り返してしまうため、東城~備後落合駅間、1日3往復という超ド級のローカル区間を抱えています。

 

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この快速列車は備後落合から新見へ向かう始発列車への送り込みを兼ねており、というかそれが主目的で、回送する代わりにしかたなく営業運転をしているような列車です。

途中東城までは列車交換のある矢神のみ停車。道中で最も利用客数の多い*3野馳は通過し、東城から備後落合までは各駅に停車。もちろん途中から誰か乗ってくることはありませんでした。この中であらかじめ用意しておいた朝食を摂りました。

 

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東城~備後落合駅間にある4駅のうち、小奴可駅は利用客数が2人/日の有人駅。念願のJRに就職!駅員として毎日頑張るぞ!とウキウキの新入社員がここに配属され地獄を見る……ということはなく、駅舎に入居しているタクシー会社が業務を委託されており、営業所の営業時間中に限って窓口を開けているようです。少なくとも2人は担当がいるでしょうから、駅員と利用客の割合が1:1、マンツーマンで個別指導を受けられる駅です。

ほか、内名は地元の方々がYouTubeに利用促進動画をアップロードしたり、記念グッズや駅ノートを置いたりして盛り上げている駅です。本当は降りたかったのですがスケジュールの都合で断念。残る備後八幡道後山は統計がしっかりとしている2011年から0人/日を仲良く更新中です。

 

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道後山備後落合駅間で通る小鳥原(ひととばら)第一鉄橋。高さ30m、全長およそ150mの橋梁で、下を国道183号が通るスポットです。芸備線随一の撮影地として有名で、昨日お会いした方からもお話を聞くことができました。「道後山を出て、右手にはじめて民家が見えたらすぐに(小鳥原に)入る」と伺っていたのですが、裏を返せばその民家まで何も見えるものがないということ。しかもその民家まで5分はありました。もう、さまざまな点から路線の存続が厳しい、というより無理であることがよく分かりました。

 

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3度目の備後落合に到着、昨晩は見えなかった積雪がよく見えます。芸備線にしては珍しく接続が良く、すでに向かい側には三次行きの始発列車が待機しています。こちらは当駅まで回送で、営業運転をせずにほぼ同時刻に備後落合にやってきます。

 

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芸備線 普通 三次行 6:43備後落合→8:08三次

てかお前昨日乗った未更新車*4やんけ!!

偶然にも昨日備後西城まで乗ったのと全く同じ車がやってきました。運用の流れまでは知らなかったのですが、こんな巡り合わせがあるとは。昨日ロングランで乗るのはキツイと想像したところ、実際に体験させてくれるということではるばる回送でやって来てくれました。こないで。

 

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幸か不幸か広島には1本しかいない未更新車のロングシートで三次まで向かいます。

 

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備後落合からは私とかいていさんともうお一人新見から乗車されている方(同じ目的でしょう)の3人でしたが、時刻はまもなく7時。次の比婆山からはほぼ全駅で乗降があり、特に高校生の利用が多かったです。というか霧がすごい。

 

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列車は福塩線が分岐する塩町に到着。福塩線には吉舎(きさ)という駅の近くに高校があり、そちらへの利用が多いのかと思っていましたが、乗り換えせずにそのまま塩町で下車する生徒さんが想像の2倍の数でゾロゾロ降りていきました。近くに三次青陵という高校があったようで、これは知らなかったのでビックリ。車内は一気に閑散としてしまいました。霧がすごすぎて看板が撮影できません。

当駅で三次から来た福塩線の吉舎行と交換。こういうダイヤだったので絶対に大勢が吉舎まで行くと思ってました。塗装は珍しく新山口所属の美祢色でした。

 

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次の神杉でも列車交換があり、芸備線備後庄原カープ列車がやってきました。ベイスターズファンの私にとって喜んでいいのかどうか分かりませんが、先に駅に着いている=次に優勝へたどり着くのはコチラという強引な解釈で溜飲を下げました。

ちなみに先ほどの吉舎行とこの備後庄原行は、連結して広島発三次行として送り込まれたのち、三次で分割されそれぞれの行先になる運用です。つまりカープ+美祢色という異色な組み合わせで芸備線を下ってきたことになります。ちょっと見てみたかったですね。

 

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三次に到着しました。ここからはキハ120形は影を潜め、主にキハ40系列が幅を利かせている区間になります。人生で初めてのキハ40形乗車だったので、みよしライナーとして爆走するエンジン音を聞くのも楽しみの一つにしていました。

 

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芸備線 快速みよしライナー 広島行 8:11三次→9:32広島

お前かよ!!

広島から送り込まれる運用あれば、返される運用あり。ちょうどその返しにあたる列車だったようで、芸備線区間キハ120形乗車コンプリートということになりました。キハ40はどこ……?ここ……?

 

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矢川 at 矢賀。

 

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あっという間に広島へ到着。この区間は新見あたりとは打って変わって広島までの通勤路線に変貌し、下深川からの各駅に停車する区間では立ち客が出るほどの混雑でした。キハ120形自身もこの変わりようには常日頃困惑しているに違いありません。

 

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呉線 快速安芸路ライナー 広行 10:00広島→10:33呉

広島からは呉線で呉へ。広島に住んでいた経験のあるリアルの友人に「広島来たらおすすめのスポットは?」と聞いたところ「呉の大和ミュージアム行って、冷麺を食う*5」と2分で返ってきたのでそれを実践していきます。

 

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呉駅に到着。路線名になっているわりにはこんな小さい駅なんですね。

 

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紹介する出口間違えました。さすがは東洋一の軍港と謳われ栄えた呉、そんな街を代表するように堂々とした駅舎が建っています。

ここからは元々かいていさんの収録に同行する計画でしたが、「別行動でもいいですよ」という話になり呉駅でいったんお別れ、21時半に広島で集合ということになりました。まさにこの時、この駅の中でかいていさんが放送録ってます。

 

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写真が恐ろしいほど白いですが、駅からデッキを歩き続けると「大和ミュージアム」に着きました。ここ呉ではかつて呉海軍工廠があり、戦時中にかの有名な戦艦大和が建造されているのです。この大和ミュージアムでは呉が軍港として繁栄した歴史から、沖縄戦で大和が海へと散り、軍転法によって再出発するまでを細やかな背景を交えて解説しており、非常に興味深い展示を見ることができました。

少し前であれば「こんなことがあったのか……」という風に思っていたでしょうが、海の向こうで今まさに戦火が広がっている状況での来訪で、行った・見たで満足するのではなく、自分の考えを深められる、より一層価値のある経験になりました。日本も隣国ですから、安全保障については今後慎重に、しかし確実に議論されるべきだと思っています。

 

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ゆきかぜかわい^~(IQ急落)

 

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艦隊これくしょんと結構しっかりとコラボしているようで、館内各地にパネルが設置されてました。友人はこれではしゃぐことまでを見越してオススメしてくれたのか……?

 

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呉線 快速安芸路ライナー 広行 13:16呉→13:53広島

安芸路ライナーで広島までとんぼ返り。日中はこの安芸路ライナーが1時間に2本と普通列車が1時間に1本、どの列車も呉から広は各駅に停車ということで、その区間普通に乗る人いるのか……?と疑問でしたが、案の定次の改正から呉止まりになるようです。

広島に帰ってお好み焼きを食べよう!と思ったのですが、こちらもそばを扱っている店がちらほらあるようで、こちらは頼みさえしなければ大丈夫そうではありますが、命には代えられないので大人しく松屋を食べました。あれここ広島で合ってる?

広島に帰ってきたものの、先述の通りかいていさんとの合流は21時半。時間を潰すため、ノリで山陽本線に乗り込みました。前日の睡眠時間が6時間切ってたので、車内でぐっすり寝ることに。

 

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山陽本線 普通 岩国行 14:45広島→15:34岩国

なんか気づいたら山口突入!

どこで降りるかも決めずに寝てたら、岩国の2つ手前の大竹まで来ていたためそのまま岩国へ。この大竹までが広島で、間の和木から山口らしいです。

到着すると、向かい側では下関行の普通列車と1分接続。まともに撮影する暇もなく急いで乗り込みましたが、よくよく考えるとここから先は1時間に1本の区間。適当なことをしていると帰れなくなる可能性が出てくるので、上りで引き返すため、ついでにそこで駅巡りをするのに十分な時間のある駅で降りることにしました。

 

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山陽本線 普通 下関行 15:35広島→15:42藤生

選ばれたのは、藤生でした。私は初めて聞きました。桐生のノリで"ふじゅう"と読むそうです。車内放送で初めて聞いた所で降りる途中下車の旅もビックリのムーブです。

では、この駅がどんなところにあるかと言いますと

 

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海~!

駅を出てすぐの信号を渡るとあらビックリ、もうそこは海でした。若干曇ってますが、それでも水平線がくっきりと見えます。海なし県*6に生まれ海なし県*7に住む私はめちゃめちゃ興奮しました。この撮影場所の少し手前では海を見ながら言葉を交わす高校生の姿が。駐車している車の影にいたのは、同級生にバレないようにこっそりだったのでしょうか。海のある青春、いいなぁ~。ちょっと妬いちゃいました。んで振り返ると

 

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山~!

ここらでは当たり前でしょうが、関東平野に住んでいる人間としてはちょっと信じがたい光景です。初めて来ましたが移住するならここにしようかな。

 

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藤生駅に戻り上り列車を待ちます。地味に隣の"つづ*8"も気になる。このあたりには"ゆう"行*9の列車もあったり。興味深い地名が並んでいて、いつか山口県を目的とした旅もしてみたいなと思いました。

 

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山陽本線 普通 岩国行 16:05藤生→16:13岩国

末期色で岩国まで帰ります。先ほどは乗換案内とニラメッコでろくに楽しめませんでしたが、思えばここの車両はかつて地元を走っていた115系。初めて来る場所に、昔乗った電車で。ちょっと不思議な気分になりました。

 

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岩国に帰ってきました。せっかく岩国に来たなら錦帯橋も見たかったのですが。やはり山口は再訪しなければなりません。

これから乗るのは広島エリアを走る227系ですが、その前に貨物の通過が。関東でも見慣れた顔がこんな遠い場所でも見かけられるのはおかしな感じがします。

 

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山陽本線 普通 西条行 16:34岩国→16:38和木

岩国の隣駅である和木駅で下車。ウマ娘(しつこい)の声優さんと同じじゃ~んと思って下車したのですがよくよく考えたら和氣さんでした。山陽本線には他に和気駅がありますがこっちはわけです*10ややこしい。

 

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いろんな市町村が自身をアピールするためのキャッチコピーを作っていますが「防犯カメラ設置のまち」という文言は流石に初めて見ました。ともかく治安がいいんでしょう。

 

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後で調べたところここは2008年にできたばかりの請願駅のようで、駅の時計は地元寄贈によるものだそうです。見渡すと光っている駅サインがひとつもなく、最近JR東日本で話題になっている非電照化は当駅とは(最初から光ってないので)無縁のようです。まさか西日本で先にやっているところがあったとは。

 

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山陽本線 普通 白市行 16:51和木→17:09宮島口

ベンチに座りながら撮ったらこんなのができました。

 

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己斐の松原五日市 いつしか過ぎて厳島 鳥居を前に眺めやる 宮島駅につきにけり

お次は宮島口で下車。宮島口といえば、宮島がありますね。しかし時刻はもう17時を回ったところ、さすがに宮島をひととおり観光する時間はありません。

 

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行きます。

初の本州脱出です。

こんなバカみたいなノリで本州を脱出していいのだろうかという思いは正直ありますが、18きっぷJR西日本宮島フェリーに乗ることができることがきっぷと一緒に出てくる長ったらしい案内に書いてあるので、宮島口まで来てこのフェリーを使わない手はないわけです。

 

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JR西日本宮島フェリー ななうら号 17:25宮島口桟橋→17:35宮島桟橋

到着!修学旅行で北海道も沖縄も行かなかった私は、今この瞬間初めて本州以外の地を踏んだのでした。

宮島といえば厳島神社ということで、何の下調べもしてきていない私は「厳島神社ってどっちの方ですか?」と観光案内所で質問。「右手にずっと進んで10分ほどですが、18時には閉まりますのでお早めにどうぞ」と衝撃の事実も一緒に教えてくださいました。あと少しでも遅れてたら何もせず引き返すところでした。寄った駅が和木だけで良かったです。

 

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野生の鹿が歩いておる!

そこらへんをほっつきまわってはしゃぐ観光客を手慣れたように扱っていて下手な客より知性のある鹿って奈良以外にもいたんですね。本当に何も調べずに来たので驚きです。

 

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神社に向かう道中ではちょうど夕焼けが山に落ちていくようすが見えました。やうやう黒くなりゆく山際、紫だちたる雲の細くたなびきたる。これを平氏のそばで読み上げるのは失礼でしょうか。

 

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というわけで厳島神社を参拝。嘘みたいですが先ほどの夕焼けの後に撮影しています。いつかは行きたかった場所だったのですが、ノリでさらっと来ると逆に若干感動が薄れるのでしっかりと計画を立てて行くことをおすすめします。おみくじは吉でした。

 

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じっくり見て回っていたら後から駆け込んできた観光客にも抜かされ、私が最後であったことに気づき、すたこら出ていきました。賽銭泥棒かお前は。参拝はしっかり余裕をもって行いましょう。

 

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ちなみに、厳島神社のシンボルともいえるあの大鳥居は修復工事中で見ることができませんでした。こういうことがあるので観光地へは事前にしっかりと調べてから行くようにしましょう。全面的に自分が悪いですが正直がっかりしました。鳥居を前に眺められませんでした。鉄道唱歌の噓つき!

 

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日が暮れかけの平清盛像。出家して後光の差すはずが逆光っぽくなってしまいました。

 

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JR西日本宮島フェリー みやじま号かみせん号のどっちか 18:25宮島桟橋→18:35宮島口桟橋

厳島神社の参拝も終わったので本州に帰ろうと思います(激早)

先ほど大和ミュージアムで船のいろいろを見てきたばかりの乗船だったため、ちょっと意識するものがありました。

 

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山陽本線 普通 白市行 18:51宮島口→18:59廿日市

すっかり夜になり、夜ご飯を探しに廿日市駅へ。てっきり廿日市市の中心部かと思いましたが利用客の多いのは隣の宮内串戸らしく、周囲にごはん屋さんが見当たらなかったため、駅隣接のスーパーに食を求めました。640円のお寿司が半額で売ってたので買っちゃいました。節約術です。

 

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山陽本線 普通 岩国行 19:29廿日市→19:36宮島口

ふたたび宮島口へ。何も血迷ってふたたび宮島に行くわけではなく

 

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広電宮島線 2系統 広島駅行 20:00広電宮島口→21:07広島駅

広島電鉄宮島線に全区間乗車しにやってきました。これも宮島口からフェリーのりばへ向かう途中での思いつきで、調べてみると21時半に広島でかいていさんと合流するには最適であることが分かったため、初の広島市電にチャレンジしてみました。京阪大津線以来3年ぶりの路面電車です。

 

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駅数は39、途中宮ボートレース場駅にも臨時停車したため実に40駅。しばらくは専用線を走っていましたが、途中からはやはり路面電車らしく信号に引っ掛かりまくりました。信号待ち自体はいいのですが、それを考慮したダイヤ設定のため各駅で時間調整を行っており、その待ち時間車内に入り込んでいる冷風がしんどかったです。

21時07分に広島に着く旨をかいていさんに伝えたところ、その時間には既に広島にいるとのこと。余裕を持って23分早く行ったつもりが逆に待たせてしまう結果に。不覚……

 

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次回 貨物さんの貨物列車

 

前回と今回の記事だけではてなブログ今月の写真利用量が27%を占めており結構マズイです。

localkisuki.hatenablog.com

 

*1:ミスって4時16分にかけてましたが、間違えてたのが分で良かったです。

*2:埼京線下り、戸田公園~大宮に導入されている発車メロディ。2人にとってはふだんから聞いている洗脳曲。

*3:29人。

*4:ヘッドライトや方向幕から体質改善の有無は判別できます。こいつはハロゲン、白地幕なので未施工。

*5:そばを一緒に扱っているお店が多く、一緒に茹でたものまでダメなほどのアレルギーをもつ私は断念。

*6:長野。

*7:埼玉。

*8:通津駅

*9:由宇行。朝に1本存在。

*10:豪族の和気氏が周辺を統治していたため、郡の整理の際に和気郡が設置されたことが地名の起源。代表される和気清麻呂宇佐八幡宮信託事件において道鏡天皇即位を阻止しており、特に戦前では勤皇の頂点ともてはやされたそうで、紙幣の人物にも選ばれたほど日本において重要な人物の出身地です。

中国地方遠征①──八川、八川を訪問

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去る3月の2日から6日にかけ、中国地方を中心にお出かけをしてきました八川です。

「山陰のローカル線潰し」を主目的とし、いろんな駅を訪れ、いろんな方と出会いました。結構充実した旅だったので、このブログで数回に分け盛大に自分語りしていこうと思います。

 

3月2日(水)

旅の出発は日が暮れてからでした。準備を済ませ北与野駅へ。入場後、早速イヤホンを忘れてきたことに気づき、100均の330円(せめてもの背伸び)イヤホンを調達してきました。この時のショックで最初に乗車した埼京線の写真を撮っていません(言い訳)

上の写真でとっくにバレていますが、今回はサンライズ出雲に乗車し午前から現地での行動を目指します。人生初のサンライズ、人生初の寝台特急。期待とドキドキに胸を膨らませ、いざ東京駅へ!

 

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その前に、秋葉原駅atreのウマ娘コラボを撮影してきました。だってウマ娘かわいいんだもん……これはもうオタクの性です。

アプリ1周年を迎えたウマ娘、インターネットをしていれば嫌でも目に入ってくるコンテンツだと思います。実際の競走馬が歩んだ歴史を忠実に再現したアニメ、擬人化の完成度の高さなどが人気の秘訣です。

 

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かつては電気街といわれ、バスケコートもあった秋葉原はオタクの街に変貌。ウマ娘の広告が目立ちます*1、これいくら払ったんでしょうか。今「あなたの近所の秋葉原」なんてフレーズを使えばオタクコンテンツまみれということになります。

 

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東京駅に到着。山手線の車両にもウマ娘のラッピングが行われており、52人*2ウマ娘が11両にそれぞれラッピングされ山手線ラッピング界隈が久しぶりに悲鳴を上げる*3事態に。1号車から11号車にかけ最近活躍した馬になっていき、私は7号車に2人並んだグラスワンダーセイウンスカイをパシャリ。

 

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いつまでもウマ娘の話をしているとサンライズに乗れないのでそろそろホームに移動します。お見送りに萩薬師さんが駆けつけてくれました。行先鉄の萩さんは当日の朝も東西線で出た非定期の行先に奔走し一度帰宅している中、わざわざ夜にお見送りのために駆けつけてくださいました。ま、関西に行くのは、私だけなのですがね(笑)(性格悪)

 

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先ほどの1人じゃ撮れるはずのない写真も萩薬師さんが撮影してくださいました。いい感じです(何様)

 

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入線したサンライズにいざ乗車!偶然にも東京駅ホーム側のシングル個室だったため、窓越しに写真を撮っていただきました。ピースなんかしちゃってはしゃいでます。

 

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特急サンライズ出雲 21:50東京→9:58出雲市

山陰に向けいざ発車!しっかり後追いまで撮影してくださいました。これ1人で撮ってたら思い切り乗り逃してますからね。1本目から旅程崩壊です。

 

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一部の方には先に旅程を公開していたのですが、「サンライズ区間乗るなら車内放送録ればいいのに……」と言われ、ピンマイクを持っていない私は「よ~し、おじさん張り切っちゃうぞ~w」のノリでAT9901を購入。音を拾ってくれないトラブル等ありましたがFF方の解決策により出発までには間に合い、全区間収録することができました。ありがとうございます。

 

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どうでもいいですが2階建てのせいで通路の天井頭スレスレでした。

 

3月3日(木)

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初の寝台特急はまったく寝付けず、唯一寝れたのはサンライズ瀬戸と別れ伯備線に入った備中高梁~新見のわずかな区間のみ。時間にして30分の睡眠を経て、サンライズ出雲市に到着しました。東京で萩さんと別れてから12時間8分、実に半日もの間同じ電車に揺られていたことになります。地味にトップナンバー編成でした。

 

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寝台特急最大の魅力は寝ている間に見知らぬ土地へ運んでくれていること。まあ私は寝れなかったのですが、気づけば中国地方、そして島根県までやってきてました。大阪府より西に行ったことのなかったため感動もひとしお。

 

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お昼ごはんを調達し出雲市駅に戻ると終着のキハ120形が。この浜田色こそ乗る機会がありませんでしたが、今回の旅はこのキハ120形が走っている地区ばかりを巡るものとなっております。まずは顔合わせという形に。

 

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山陰本線 普通 米子行 10:51出雲市→11:09宍道

キハ120形ではなくキハ126系に乗り、来た道を若干戻って宍道(しんじ)へ。この車両もトップナンバーの1001+1番でした。もちろんキハ126系は初乗車です。

 

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伯耆大山駅で人が立ち入ったため行き違いの列車が遅れるなどありましたが、列車はほぼ定時に宍道まで到着。

 

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木次線 普通 出雲横田行 11:27宍道→13:01出雲横田

宍道からは、ここから備後落合までを結ぶ木次線に乗り換えることができます。あの木次線です。営業係数が留萌本線・山田線に次いでワースト3位、スイッチバックを抱えるなどして、有名なおろちループを抱える並行道路の完成後はみるみる利用客が減ってしまったヤバい路線です。車窓から見えるおろちループを逆に観光資源とした「奥出雲おろち号」も運行終了が発表され、後継の「あめつち」はおろちループのある区間には乗り入れないとか。出雲神話日本書紀にあやかった愛称を各駅に付与するなど努力しているのですが、まず路線自体があまり知られていません。

 

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こんな感じの駅名標が5駅くらいに残っています。都市圏に住んでいるとよだれが垂れてしまうほど貴重です。

 

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列車は備後落合行の幕を表示していましたが、途中の出雲横田駅で下車。ここから先の備後落合までは大雪のため冬眠中JR西日本社員お手製のしめ縄がかかった駅舎のまわりにはかき分けられた雪があり、来るまでは冬眠するレベルなん?と思ってましたが現地に来て納得しました。

 

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ここからは鉄道と同じ時刻に走る代行バスに乗り換えます。線路には道中でスイッチバックを抱えており時間がかかりますが、道路はおろちループで山を越えるためこちらの方が早く着きます。う~ん完全敗北。この代行バスでどこまで向かうかと言いますと

 

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八川駅です。
そう、この木次線には私のハンドルネームと全く同じ名前である八川駅があります。私がこの駅から拝借した、といった方が正しいですね。矢川*4サブアカウントを作るにあたって、ちょうど良い駅名があるじゃないかと。

結果的に私のTwitter運営のせいで一種の風評被害(詳しくはこの記事に書いてあるのでご参照ください)を与えてしまったうえ、訪問したことすらないという状態はさすがにマズいと常々思っていたので、こっそりやってきた次第でございます。

 

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そんな八川駅の周辺はこんな感じ。大雪で止まっているだけあって降り積もった雪が残っていますが、人家がないというわけではなく、手前には国道も走っており決して寂れているわけではありません。これで平時の利用客数0人だぜ。

 

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駅名だけでなく、周辺にはしっかりと地名として「八川」が存在します。ちょっと面白そうなので歩いてみました。この看板の時点ですでに面白いんですが。

 

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八川駅前」バス停。国道をそのままなぞるようにバスが走っています。

 

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こういうところは実態不明のバスも多いのですが、しっかり本数が確保されておりそれなりに走っています。というか木次線より多いです。鉄路への絶望をますます感じます。

 

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八川コミュニティセンター。たくさんの八川がここでコミュニケーションを取っています。

 

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八川郵便局。私に対するお便り・お問い合わせはこちらの郵便局まで鉄道でお越しください。

 

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雲南(うんなん)警察署八川駐在所。別に私が常時ここにいるわけではありません。というか目の前を通ったら八川町への名誉棄損で捕まるんじゃないかとさえ思いました。

 

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全ての元凶に登場し楽しくダンスを踊っていた八川幼児園も巡礼。不法侵入になるので入ってませんよ。

 

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すぐ近くにある八川小学校。あのダンスを踊っていた子どもたちは今ごろこの小学校で学びをしていることでしょう。平日だったため、音楽の授業らしき音が聞こえてきました。

 

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校内にあったこの像は数十年後私になるのでよろしくお願

 

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小屋に木でつくられた「八川」の文字。たしかに作りやすい。

 

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駅から徒歩数分のところにあった集合住宅「マイステージ やかわ」。

 

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ゴミの収集場所に表記のあった「八川本郷自治」。八川の自治……

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つどい・ふれあい・つながる「やかわ寄って小屋」。名指しで誘われてるわけですからこんなの寄るしかないでしょ。ちなみにJA関連の施設のようでした。なんか勝手に未来図まで予想されてるし。

 

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個人的に一番面白かったのは「八川の合い言葉」。無事故無違反で頑張っていこうと思います。

 

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ちなみに自動販売機も何個かありました。品揃えはどんなものかとみてみると

 

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綾鷹抹茶だけ売り切れてました。

なぜ八川で綾鷹抹茶だけがピンポイントで売り切れているんでしょうか。やっぱりTwitter監視されてるんでしょうか、それでブームが起きているんでしょうか。とりあえず帰りの駐在所は走り抜けました。

 

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八川駅に戻り、次の備後落合方面の代行輸送を待ちます。13時ごろここに着いたのですが次は16時ちょっと前。これは良いんですが、問題はこの16時前の便が最終であるということ。宍道方面もこれの折り返しが最終という致命的なダイヤ。出雲横田折り返しが多いため、このあたりの人はそもそも八川駅を使わないんだとか。そりゃ0人にもなるわ。

 

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入口の記載。駅舎には入れたのですがここは封鎖されておりホームには行けず。せっかく来たのに入れないのはなあ……と思い、やって来た宍道方面の代行バスに乗車されていた車掌さん*5に聞いてみると「裏口のトイレから回れるのでどうぞ」とのこと。いいの??

 

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ホーム側にある第2種駅名標。インターネットでしか見られなかった手書きの駅名標が目の前に!わざわざ来た甲斐がありました。

 

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第4種駅名標も撮影、と思ったのですがうまく撮影できず。これはリベンジですね。

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というのもトイレから上がってきて、ホームの積雪がエグすぎて恐怖に駆られながら撮影していたため。運休中なので除雪されておらず、深々とした新雪を踏みしめ撮影してました。これが事件の犯人だったら相当マヌケな足跡の残り方です。D級映画でしょう。

 

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最後に八川駅綾鷹抹茶ラテ、八川を連想させる組み合わせで写真を撮り八川駅探訪は終了。いつかは代行輸送ではなく、鉄路で来ようと思います。

 

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ここからは代行輸送で備後落合へ。今度はバスではなくタクシーでした。スイッチバックのある出雲坂根では、列車の発車時刻に合わせるため少々停車。駅舎を撮る時間がありました。

 

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ホームへの入口も開放されていたので入ってみましたが、入れない

ホームと同じ高さまで線路に雪が積もっており、到底列車の運行は無理であると言っていいでしょう。札幌圏の運休で見た画像と同じ光景です。

 

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延命水源泉というのがあり、文字通り寿命が延びるとかなんとか。ちょうど飲み切った健康ミネラル麦茶にたっぷり650mlいただきました。人の寿命より自路線の心配したら?

 

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続いて、JR西日本では最も標高の高い駅・三井野原(みいのはら)。そりゃそうだろうなという屋根の積雪具合。最近建て替わった駅舎ではありますが雪でペチャンコにならないか心配です。付近にはスキー場もあり、アクセス駅としてにぎわっていました

広島県に入ってもうひとつ「油木(ゆき)」という駅がありますが、こちらは停車時間に余裕がなく写真を撮れませんでした。雪のせいで、油木が撮れなかった……。

 

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その後は寝てたら備後落合に到着。山間に木次線芸備線が文字通り落ち合う*6駅ですが、乗車人員は7人。日本一寂れたターミナル駅として有名です。

 

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駅舎に入って右手の倉庫には、かつて職員として働き、現在備後落合駅を残そうと尽力されている方によって製作されたジオラマが。

備後落合駅はかつて陰陽連絡の拠点として機能しており、急行「ちどり」が停車し、駅構内には「おでんうどん」が売られ*7、駅員は100人以上いたとされる当駅。今では見る影もないですが、そんな歴史ある駅を残そうと頑張っている方がいらっしゃることに心動かされました。缶バッジなどのグッズも販売中。

この方は概ね7時ごろから17時ごろまで、緊急事態宣言などが出ていなければ駅にいらっしゃるそうです。私はグッズを購入しようとしたところその方にお電話がかかってきてしまい、また後で戻ってくるからその時に……と乗換の列車へ向かうのでした。帰ってくるのは18時で、すでに閉まっていることは知らずに。

 

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そんな備後落合駅ですが2020年に駅サインが更新。木次線芸備線の路線記号が扱われ、見捨てられてるのか見捨てられていないのかよく分からない状態です。

 

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この時に更新されたのかは不明ですが、この旧サイン潰しだけは非常に残念です。

 

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芸備線 普通 三次行 17:15備後落合→17:34備後西城

ここからは芸備線。下り列車に乗って2駅、備後西城を目指します。数少ない体質改善未施工車に当たりました。ラッキーなようですが車内がオールロングシートなので乗り通すとなるとちょっと引きたくないですね。

 

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2駅と言いつつも、備後落合~比婆山(ひばやま)の必殺徐行*8が長すぎるためそこそこ疲れて到着。

 

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備後落合方面のホームは構内踏切で繋がれており雰囲気は最高。最近は芸備線全体で存続に向けて頑張っているのですが、ここはそれよりも前から利用促進に向け努力している数少ない駅のひとつです。これがこの駅を下車駅にチョイスした理由でもあります。

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この付近では「ヒバゴン」という類人猿の未確認生物が1970年前後に複数回目撃された箇所でもあり、これを基にしたマスコットキャラクターやお土産グッズなど、街おこしに使われています*9ニコ厨には「コッ…エーボクノ……完」のアレと説明した方が伝わるかもしれません*10

 

西城町が庄原市となった現在でもヒバゴンは精力的に活動中。庄原市内にある芸備線の各駅でダンスしたら移動に時間がかかりすぎてだんだん夜になっていくようすがめちゃめちゃ面白いのでご覧ください。

 

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そんな西城の街はこんな感じ。この裏側に幹線道路がありますが、駅前は八川よりもすぐそばに山があり、少し寂しいようす。近くに学校があり、備後西城駅を利用する定期客はそこそこいます。

 

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このすぐそばにファミリーマートがあったので、そこで夜ご飯を調達してきました。

 

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芸備線 普通 備後落合行 18:27備後西城→18:46備後落合

備後西城駅に戻り待合室に入ると、幾度となく芸備線を撮影しているという鉄道マニアの方が。芸備線についてインターネットで得た知識しかない私にいろいろと興味深いお話を聞かせてくださり、この後の行程をご一緒することに。列車が入ってくる頃にはすっかり日も暮れ、私はご覧の通り撮影に大失敗しました。

 

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備後落合に着くころにはあたりは真っ暗。同じホーロー板で見てもこの通り(列車の有無はおいといて)。この寂れたターミナル駅1時間半乗り換え待ちをします。

 

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19時18分の三次行(芸備線下り最終)が出ると、気動車の音を忘れた山間の駅はしんと静まり返りました。ほんとにこのあと私の乗る列車が来るんでしょうか。

 

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かつて「おでんうどん」を売っていた、現在は待合室になっているスペースで、ファミマで調達したサンドイッチを食べました。ま~~たウマ娘の話に戻りますがサクラバクシンオーのサンドイッチが残っており美味しくいただきました。

 

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芸備線 普通 新見行 20:12備後落合→21:36新見

20時手前、新見方からキハ120形が入線。動画を撮っていたのですが、あまりの寒さにこのショットを最後に充電が切れました。40%残っていたのが一瞬で点滅表示に切り替わり一瞬で切れました。ムカつく。

新見までは引き続き備後西城でお会いした方とお話ししつつ、「昨日は東城から女性が1人乗ってきて、野馳(のち)で降りた」との情報が。昨日もコレに乗っていたとは……と驚きつつ、東城に着いても誰も来なかったので、我々2人の貸切状態に。

と思ったら野馳の次の矢神からご年配の方がおひとり乗ってきて、新見まで3人となりました。このご老人はこれ(終電)を逃したらどうやって新見まで帰ったのだろう……

 

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というわけで、新見に着きました(写真は翌日撮影)。岡山駅などで収録し、伯備線を下ってきたかいていさんと合流し、翌日に備えます。新見のホテルに着いたのは21時50分ごろ。ちょうど、前日サンライズで東京を離れた時間でした。

 

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次回 さらば、本州

 

想像以上に執筆に時間がかかったため明日中に公開できないかもしれません。

localkisuki.hatenablog.com

 

*1:ちなみに左手の広告は「原神(げんしん)」、映っていませんが駅舎には「ブルーアーカイブ」というゲームが宣伝されています。

*2:不自然かもしれませんがウマ娘の単位は人で合ってます。

*3:以前は編成ごと・山側海側で異なるキャラクター18人×イラスト4枚の72種類が存在したラブライブ!ラッピング、(キャラクター46人+集合イラスト15枚+タイトルロゴ1種)×背景色2種の124種類が存在したアイドルマスターsideMラッピングなどがありました。

*4:こちらは矢川駅由来ではありません。

*5:行きのバスでも同じ車掌さんで、どこまで行くか尋ねられはっきり「八川まで」と答えたところ聞き返されました。そんなに客いないの?

*6:これはダジャレではなく本当に駅名の由来になっているようです

*7:現在でも冬季に付近で販売中。美味しいらしいです。

*8:西のローカル線に多い、地盤の不安な箇所やかつて土砂災害などがあった箇所を時速25km/hに制限し、保守費用を浮かせるための徐行。

*9:ヒバゴンを基にした小説・映画「いとしのヒナゴン」等もある。ちなみに私はこれの主題歌を担当してるユニコーンが好きです。

*10:クソゲーオブザイヤー2007に輝いたホラゲー「四八(仮)」の広島県シナリオのこと。ホラゲーのはずが全く怖くなく、1分で終了してしまうどこで怖がればいいのか分からない内容で、連打するとコッエーボクノ……というボイスだけで終了。ちなみに私はこれの声優を担当してる野川さくらさんが好きです。

埼玉高速新放送のこと。

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コラ画像です。

立春からまもなく1ヶ月、花粉症に悩まされる時期が続いています。八川です。

 

去る月の末、突如として埼玉高速鉄道の駅自動放送・発車標が更新。しかし突如として、と言ってもさまざまな事情から大方の予想通りではあったのですが、その日の夜になって突然タイムラインを賑わせたためかなりインパクトがありました。

私は基本的にJR東日本の、それもATOS放送しか録らないかなり偏った音鉄なのですが、昨年の6月にお誘いを受けて埼玉高速鉄道の終電放送を収録していました。21時過ぎに風呂に入り、たいへん健康的な時間に就寝しようとしていた私は風呂上がりのスマホで更新の事実を知り驚愕。この時にはまだ自動放送の動画は出回っていなかったため、衝動とは恐ろしいもので、思わず家を飛び出してしまいました。服は着てますよ。

私はてっきり一斉更新されたものと思い込んで、最も近い東川口で録ろうと思っていました。しかし武蔵野線の車内でTwitterから情報を収集すると、どうも更新されたのは川口元郷だけらしいことが判明。よって川口元郷までの往復運賃を支払うことが確定したわけですが、同時に自動放送の音声も出て、最近多い合成音声の放送ではなく肉声、かつ旧放送の文面をほぼ踏襲していることが分かり感動。

 

期待に胸膨らませていたところ、あまり音鉄のいないDiscordサーバーでも埼玉高速鉄道の話題が。今向かっていることを報告すると、その場にいた音鉄のちよめさんに根掘り葉掘り聞かれ、すでに現地にいらっしゃった方の目撃情報もDiscordで共有されていたので、川口元郷に到着したあともTwitterを開かずそのサーバーで色々と話していました。

 

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新しい発車標の画像を提供したところ、ちよめさんにTwitterに載せてよいかと聞かれたため許可しましたが、20ふぁぼついててなんか、なんかになりました。人の写真でもらうふぁぼは美味いか?と聞いたところ、美味いとのこと。分かりました。

 

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駒込終以降を録っているとその日のうちに帰れなくなるため、目黒終を録って帰宅。同業の方もいらっしゃらなかったため、とれたて新鮮の密着音声を早めに編集してしまおうと、徹夜で動画編集を始めました。普段録っているATOSに比べて文面がはるかに短いためすぐに終わると思っていたのですが、そもそもATOS以外の動画を作るのが初めてだったり、旧放送も入れるかどうか迷っていたり、出来上がるころには4時になっていました。本当は22時に寝る予定だったんですよ。

完成した動画がこちら。深夜に頑張ったのでご覧ください(直球)

 

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以上、埼玉高速鉄道を収録しに行ったお話でした。前回の記事でこんな写真を添えて次回予告をしましたが、執筆を要望されたのでクッションとしてこの記事を書いている次第です。決して18きっぷ・寝台券で川口元郷まで行ったわけではありません。

これらのきっぷを使用した旅行は"明日から"です。

八川、八川線を語る

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しばらくテレビアニメから離れていたら、とりあえず録画していることを忘れていて100本以上溜まっていることに気づき発狂している八川です。

 

もういくつ寝るとダイヤ改正の日がやってきます。今年のJR東日本は去年の湘南ライナー廃止、185系の定期運用終了や215系の引退に比べると、運行終了する愛称つきの列車はなく、引退するのも宇都宮線日光線205系のみ*1と、比較してしまうと地味な内容になっています。それでも、日ごろ埼京線を使っている身として、旧ハエ車の引退には寂しいものがあります。

しかし、この春音鉄、特に発車メロディを収録されている方々は大忙し。3月12日(土)より、新型車両が投入される宇都宮線日光線・相模線、そして既存車両を改造した八高・川越線がワンマン化され、発車メロディを扱わなくなるのです

かく言う私は発車メロディ名を出されても曲と一致しないものがある程度には関心がなく、改正で消える自動放送も去年とは違い全く追いかけていないのですが、八高・川越線は好きな鉄道路線ですから寂しいなと思っています。思ってるだけです。

で、気づいたらFFの音鉄の方が、ワンマン化されるまでの駆け込み収録の結果報告においていちいち「八高・川越線」と言うのが面倒になったらしく「八川線」と略してツイートされるようになりました。八高線が八王子と高崎を結んでいるから八高線ですから、現在の運行系統からしたら八王子と川越なので八川線が適切であるのは分かるのですが。私やん。

これが微妙に音鉄間で広まった結果、TLに表示されるFF外の音鉄方から突然「八川」と呼び捨てされるようになりました。八川線じゃなくて完全に八川です。

そこで今回は、この春に八高・川越線で何が起こるのか。そして私が八高・川越線を好きになったキッカケなどなどを記していこうと思います。

 

  • この春、八高・川越線で何が起こるのか

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先述の通り、八高・川越線では3月12日(土)からワンマン運転が開始されます。2020年中ごろから同線のE231系3000番台・209系3500番台にワンマン対応改造が施工され、2021年10月に終了。改正より全線でワンマン運転を開始します。

 

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高麗川まで乗り入れてくる中央線の電車はワンマン運転に対応していないため、同日をもって直通運転を終了します。この運用だけツーマンで残すのかと思っていましたが、今のJR東日本にそんなものを求めてはいけなかったのかもしれません。1996年3月の八高線(八王子~高麗川駅間)電化開業をきっかけに乗り入れが始まり今日まで続いてきた乗り入れがこんな形で終了してしまうのは残念極まりません。

ただ、2023年には青梅線の青梅~奥多摩駅間でワンマン運転が開始されるようで、そのままE233系0番台全車にワンマン改造工事が施工されれば、復活する可能性も無きにしもあらず?と思っています。ただ青梅線の奥を走る0番台と八高線に乗り入れてくる0番台では運用が完全に分かれているのが問題ですが。

 

ちなみにこの中央線直通関連運用の穴を埋めるため、八高・川越線は中規模のダイヤ改正を行います。そのひとつに「南古谷始発・拝島行」という珍妙な運用が平日の朝早くに新設されます。これは車庫が川越よりも東、南古谷の近くにあることから、送り込みのついでに南古谷から客扱いを行う出庫運用(75運用)であることと、現在は6時後半に拝島の留置線を発ち、拝島始発川越行に充当される67運用が、それより早く高麗川に向かう中央線車両の運用がなくなることにより更に早起きしなくてはならなくなり、6時台後半の拝島始発下りが消滅してしまうため、従来高麗川止まりだった75運用を拝島まで持ってきて折り返しの拝島始発下りにしてしまおうという魂胆から生まれたと推測されます。

 

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そして、先述の電化開業により完全に系統が分断され、八川線の原理で言えば高高線(高麗川高崎駅間)状態になっている通称・八高北線にもテコ入れが。

以前より減車や児玉~小川町駅間の減便がちょくちょく行われている同線ですが、完全なワンマン化はなされていません。そのため3月以降は、南線と北線の境界駅である高麗川では4両編成の電車が発車メロディを鳴らさず、2~3両編成の気動車が発車メロディを鳴らしていくという奇妙な光景が見られることが期待されていました。

しかし、実際には北線にも恐ろしい変更が。

改正と同時に北線は1行路を除きすべてワンマン化高麗川で発車メロディを扱える列車はたった2本に減少します。

車両運用にも衝撃の変更が。昼間の1往復ですが、なんと1両による運用が登場します。来るところまで来てしまった感があります。一部3両の運用も2両に減車され、所属している単車9両、ユニット6本が暇を持て余しそうです。

 

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一部の八高線クラスタでは2年前に試運転で走行したGV-E400系を思い出し、「1両の八高線ってこれか!」と盛り上がっていました。これ試運転の幕隠せば営業運転って言ってもバレないですかね(バレます)

 

以上がこの春、八高・川越線に起こる変化でした。個人的には中央線直通の廃止と北線の単車運用がかなり衝撃的です。特に前者は東京まで1本で行けなくなるなど、明らかな利便性の低下が残念でしかたがないです。

 

  • 八川と八川線

ここからは完全な自分語りです。まあブログは自分語りをするところなので問題ありません。自分と八高線について書いていこうかなと思います。

 

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▲いつ撮ったかも覚えてない八高線 窓が改造されてるので2007年以降ではある

 

私は信州で生まれ、209系をきっかけに鉄道が好きになりました。これほど奇妙な経歴もないのですが、東京に出て横浜ベイスターズ(当時)の試合を見に行くために乗った京浜東北線をきっかけに、まあ信州では聞かない独特のVVVF音に惹かれていったようです。特急あずさに乗って東京まで行くと八王子で留置線に停車している八高線の車両を見ることができるので、それもあったかもしれません。

まあそんなこんなありまして埼玉に移り住んで以降は1本で八高・川越線に会うことができるようになったので、当初は209系に乗ること目的で結構通いました。

 

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▲種類の豊富さでは最も面白かった2016年度終了時点

乗っているうちに気になったのが駅自動放送。過ぎる駅過ぎる駅、全く自動放送の声が違うのです。これには自動放送を右から左へ受け流す程度のムーディ勝山状態だった私もビックリ。当時は──というよりも機材買ったの令和に入ってからですが──密着用の道具を持っていなかった私は、カメラでスピーカー付近に立ち、電車を映しながら自動放送を記録するのでした。

自動放送の面白さでは高麗川・拝島に東海道型の残っていた2010年末ごろが最盛期だったと考える方は多いと思いますが、自動放送の種類では2016年度が最も面白かったと思います。放送の流れる駅が18駅に対して9種類。文面の不一致や声優の違いを別個でカウントすれば12種類にものぼり、私的には乗っているだけでも耳が楽しい、そんな路線でした。

 

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ちなみに記事執筆時点ではこんな感じ。川越線ATOS放送が更新され、中小規模駅はすべて巌根・館山型に。高崎線に合流する倉賀野・高崎は新型の自動放送ですが、八王子・高麗川の旭型と同様に人ではなく合成音声の放送であるため、レパートリーでいえば質素な路線になってしまいました。

合成音声は自由な文面を生成できるところがメリットですが、高麗川はむしろ文面がつまらなくなりましたし、それ以上に、簡易放送ながら地味に放送パーツの多い巌根・館山型の文面がほぼ統一されてしまったのが残念でなりません。

 

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▲当時発売されていたカラフルコーラと、なんか色合いが似てる209系3000番台

 

そんなこんなで209系に乗っているうちに八高線そのものにも興味が湧き、各駅で降りたり、沿線を歩いてみたりしていたのがちょっとの間続き、ほどなくして車両の転配が始まりました。

中央・総武線から追い出されたE231系と209系を改造し、八高・川越線に転属させることで、205系と209系の置き換えが始まりました。209系で209系を置き換えるという事態となりましたが、実はこれが3回目*2ということで全く驚きませんでした。中央・総武線からやってくる209系3500番台は拡幅車体ですから一応変化はあるのですが、それでも製造時期が2年しか違いませんので車両計画は粗雑な気がします。

 

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▲2日間の幻に終わった編成札(南吹ひよこ様撮影)

 

ほどなくして205系3000番台が自壊*3し運用終了、矛先は209系へと向かっていきました。2018年7月に1本、10月に1本。年が明け2019年1月と2月に1本ずつ運用を離脱し、209系3000番台は八高・川越線に生まれ、八高・川越線で使命を終えました。最後の1本はラストラン装飾はなく、あまりに突然の離脱だったため、最後の瞬間には立ち会えませんでした。

 

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▲8両編成になって静かに眠るハエ63・64

 

運行を終えた3000番台は各地に散りました。ハエ61は宇都宮運転所、ハエ62は東大宮センター、ハエ63・64は下新田信号場へ。結果的にはハエ62のみ中間車が東大宮の訓練機会に転用され、他はすべて解体されてしまいました*4

 

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そんなこんなで209系3500番台によって3000番台はあっという間に全滅しましたが、しばらくは旧型車が残り続けました。それが写真右、209系3100番台です。ふつうの209系と比べるとどう見たって違和感のある特徴的な丸みを帯びた見た目は、この車両が新車ではないことに由来します。

 

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3100番台の種車となったのは東京臨海高速鉄道りんかい線の70-000形、これを無理やり209系顔に塗り替えたゆえにあの見た目になっているわけです。導入の経緯は複雑になるのですが、簡単に言えば全部埼京線のせいです*5

この3100番台は2本が存在したのですが、E231系・209系3500番台の導入後も引退せず走り続けました。E231系・209系3500番台をワンマン化改造する間の予備車として延命された形になります。

なお、予備車ということでもちろん3100番台はワンマン化工事は受けず、2021年10月に工事は終了。11月に1本、12月にもう1本が離脱し、2022年1月のありがとうイベントをもって表舞台から姿を消しました。このイベントには参加したかったのですが、発表された時点ですでに実施日に予定があり発狂しました。

現在、ハエ71は大宮駅で留置中、ハエ72は川越車両センターに留置中です。ハエ71は去年185系がいた位置におり、この185系は状況証拠から解体されたとみて間違いないためかなり先行きが不安な状態です。八高・川越線に209系は残り続けますが、姿を消す209系もいます。5年前には確定していた事項とはいえ、やはり寂しいものです。

 

あと半月もすれば全車ワンマン化され、いま私のTLで時折見かける「八川線」という略称もぱったり見かけなくなると思われます。車両転配は終了し、中央線は来なくなり、1両の列車も誕生し、車掌も消えるなど、寂しい話題の続く八高・川越線ではありますが、それでも素敵な路線であることに変わりはありません。

いま発車メロディを収録している方も、まだ乗ったことがない方も、すでに八高線を愛してやまない方も、ぜひ改正後の八高・川越線を気にしてみてください。藤岡、寄居、日高、飯能、昭島、すてきな街があなたを待っています。駅巡りをするだけでも楽しいと思います。このブログのバナー画像は明覚駅で撮影したものです。関東の駅百選にも選定されている駅なので、ぜひ行ってみてください。さっきから何様なんだ私は。

 

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ちなみに次回予告。八川「線」のあとは、八川……?お楽しみに、というと本格的に何様なんだという話になるので、心の片隅に留めておいてくださったら幸いです。

*1:相模線の205系は改正を前に全車離脱した

*2:1回目は京浜東北線において500番台が試作車の900番台3本を置き換えた例、2回目は京浜東北線から更新工事を受け南武線に転属した2200番台が南武線生え抜きの0番台1本を置き換えた例

*3:ラストラン編成札になったのち入庫運用まで運行されるはずが、変更2日目にドアが閉まらなくなり運行不能に。

*4:2020年のJR四国ではキハ40系を使用してハイブリッド試験を行っており、その際に履いた台車が209系の廃車発生品とされています。時期的にこれらの車両のどれかである可能性が高いとされています。

*5:ハエ86・87になる予定だった205系埼京線増発に回し、りんかい線埼京線増発に伴い全車埼京線と直通できるようにするための10両化で車両が余ったため

与野3駅の更新が止まった話

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八川です。今回も与野3駅の放送・発車標変更についてお話ししていこうと思います。

まずは1月22日(土)。3駅で唯一点滅していた南与野駅の「SO18」表示が点滅しなくなり、ドットパターンが変更されていることを確認しました。

相直は本数が少ないこともあり確認を怠っておりまして、おそらく川越行のナンバリング表示と同時に行ったんじゃないかな?と思います。そうすると2週間近く気づかなかったことになります。なんたる不覚。

 

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2月7日(月)、北与野駅の大宮行において接近放送に非連動タイプの次駅案内が付帯するようになっていることを確認しました。ふだん新宿方面へ出て大宮方面行きの電車で来るため、降りたあと次発予告放送を確認することはあっても接近放送まで確認することはなかなか無かったため、こちらも正確な追加日時が分かりません。甘かったです。

 

 

以上。

2022年1月下旬から2月上旬までの変更点は、以上になります。

 

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表にまとめてもこの通り、明らかに急に設定変更が大人しくなりました。設定している駅員さんの身に何があったのか?それともただ単に飽きてしまったのか?それを我々が知ることは叶いません。

ともかく、散々変更を繰り返しておきながら3駅ともバラバラな設定のままいったんは落ち着くこととなりました。どうしちゃったんでしょう。

 

というわけで、表ではあまり伝わりにくい"現在の設定"を駅ごとに振り返ろうと思います。「ATOS放送各駅現況」より、放送設定の記述を引用してお伝えします。

 

南与野駅

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すべてはここから始まった。

「〇〇線直通」のパーツ、次発予告放送の次駅案内は3駅とも共通なため割愛。

非連動タイプの停車駅は、上りの各駅停車は戸田公園まで。快速は赤羽まで羅列し赤羽から先の各駅と案内します。下りは終点まで言っていますね。

また相鉄線直通の海老名行には非経由地案内として「大井町東京テレポート・新木場」には向かわないことがアナウンスされています。要するに新宿より先に行くからってりんかい線には直通しないぞということですね。

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また2022年に入って発車標を弄ったのは南与野だけで、SO18のドットパターンが異なるほか、川越行ではナンバリングの代わりにE233系アイコンが表示されます。

 

与野本町駅

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結果的にもっともこじんまりとした放送設定となった与野本町駅。南与野・北与野の両駅に導入された停車駅案内は快速のみにとどまり、相鉄線直通の非経由地案内も設定されませんでした。弄ったの南与野の後なのに……。

快速の停車駅案内は「武蔵浦和までの各駅と戸田公園・赤羽と赤羽からの各駅」という独特な文面に。このような言い回しの駅は京浜東北線に多く存在しますが、あまりに埼京線の快速運転区間が短いがゆえかなり違和感のある言い回しになってしまいました。

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また第1回から言っている「川越行だと元の割付に戻る」という発車標の怪現象はいまだに直っていません。放送を弄るのはやめても、ここだけ気持ち悪い設定のままにしないでいただきたいです。

 

北与野駅

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放送面では付帯が豊富になった北与野。基本的には南与野に準じた設定となっています。

しかし北与野の隣は大宮駅ですから、非連動タイプの停車駅案内の設定が大宮行には存在しません。代わりに接近放送で非連動タイプの次駅案内を導入することにより、情報の不足を賄っています*1

相鉄線直通の付帯は南与野と同じです。自分の3駅はバラバラな設定にするのにここの放送で流す3駅は統一するんですね

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ちなみに北与野だけ発車標の独自スクロール設定があり、写真の切符関連のほか全面禁煙・平日には女性専用車のスクロールも流れます。これは一連の変更によるものではなくずいぶん前からあり、次発予告放送の鳴動する間隔をこの駅だけ2分にしたのもこれを設定したいつかの別の駅員さんなのではと思います。

当時は良かったのでしょうが、英語が入り付帯もついて文面の長くなった今ではうるさくてしょうがない*2

 

というわけで、あまりに設定が大人しくなったため振り返りという形で字数を稼いだのでした。2月下旬以降、3駅はどのような変化を見せるのか?それとも見せないのか?逆に注目が集まる与野3駅を今後ともよろしくお願いいたします。

 

仮に何もなかったら私的なことでも書こうかなと思います。最初の記事でも宣言した通りの1ヶ月に1本ペースは崩さないようにしたいですね。

*1:連動タイプの次駅案内は接近放送で流すことができない

*2:予告放送の間隔は放送終了から開始ではなく前回の放送開始から次の放送開始である

2022年も与野3駅の変化についていけないのでまとめた話

f:id:E_Kisuki_Yakawa:20220114182518j:plainbioに書いてる「そ~れ そ~れ 綾鷹抹茶飲料~」が誰にも伝わらずにひとり悲しんでいる*1八川です。

 

年明け一発目の記事も与野3駅についての記事となりました。昨年12月から「与野3駅の変化についていけないのでまとめた話」「続・与野3駅の変化についていけないのでまとめた話」と、延々と与野3駅のことを書いて飯を食い繋いでいる状況ですが、しばらくはこの状況が続きそうです。設定コロコロ変えるほうが悪いんです。

 

1月2日(日)

世間はお正月。しかし与野3駅に暦など存在せず*2、さっそく北与野駅の設定が南与野駅に準じたものに変更されました。前回の記事で「北与野には導入されないでしょうね」と書いた矢先、速攻で変えられてしまいました。

内容は(1)快速の連動タイプ停車駅案内削除、(2)非連動タイプの停車駅案内追加。

・1番線各駅停車「この電車は、与野本町、南与野、中浦和、武蔵浦和、の順に、停車します」

・1番線快速「この電車は、武蔵浦和、までの各駅と、戸田公園、赤羽、十条、板橋、池袋、の順に、停車します」

・2番線川越行「この電車は、大宮、日進、西大宮、指扇、南古谷、川越、に停車します」

設定こそ南与野に準じていますが、若干設定が異なります。大宮行は次が終点の大宮であるため停車駅案内の設定なし。

1番線は、南与野では戸田公園まで案内していた各駅停車は武蔵浦和までに短縮。快速の文面は、南与野が「~、赤羽、と、赤羽、から先の、各駅に~」だったのに対し、北与野は「武蔵浦和、までの各駅と、~」になっており、距離に応じて"各駅に停車"と案内する区間を変更していることが分かります。

こうなると、気になるのが初回から延々と言っている(3)相鉄線直通の非経由地案内。南与野に完全に準じた設定になっているのであれば、この非経由地案内も北与野についているはず。私は翌日の早起きを決意したのでした。

 

1月3日(月)

あった!!

1か月前から期待していた放送がとうとう実装されました。まるで自分でATOS端末を弄っているかのような感覚です。自分ではどうすることもできないことが思惑通りとなり、興奮を抑えられずにはいられません。

ここで南与野・北与野の設定が統一され、あとは与野本町がこの2駅に準じた放送に変わるのを待つだけとなりました。

 

1月4日(火)

この日は午後から強風が吹き荒れ、荒川橋梁を抱える川越線がいつも通り遅延。年が変わっても身近な日常はさほど変わりません。

これに伴い埼京線は15時台~16時台に川越線との直通運転を中止。すべて大宮止まりとなり、折り返し運転を実施しました。

かねてから気になっていたのが、南与野~北与野の発車標がこの時にどんな表示をするのか。

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2番線の発車標は種別の表示がなくなり(与野本町の例外がありますが)、路線名表示で固定になっているのです。川越行が大宮行に変更となったとき、この路線名はどう出るか。埼京線、と出れば設定がしっかりしたものであることが分かりますし、川越線、のままであれば、頻繫に直通運転を中止するにもかかわらず定期電車のことしか考えていないあまり賢いとは言えない設定、ということになります。ちなみに中浦和はしっかり埼京線に変化します。

この日私は池袋まで出ていた矢先、15時台に帰宅しようとして乗り込んだ快速川越行がちょうど大宮行に変更。乗りながら各駅の発車標を確認できる、こんなに良い巡り合わせはありません。いざ南与野に向かいます。果たして路線名はどう出ているでしょうか!?

 

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出ていない!!

さすが与野3駅、自分の予想の範疇をはるかに超えてきました。一体どんな設定をしたらこうなるのでしょうか。中浦和はしっかり出ているので不可能なことではないはずなのですが……。

そしてさらに衝撃なのがこちら。

快速……??

川越行から大宮行に変更したら、種別は快速になっちゃった。ということのようです。理解が追いつきません。

しかもここ、北与野です。どこをどう快速するんでしょうか。大宮の地下ホームに潜るまでの下り坂を加速してスリリングに走るんでしょうか。

こんなことは前までありませんでしたから、ほぼ間違いなく一連の設定変更によって発生した何らかのバグと思われます。前回書きましたが、与野本町でも少し設定を弄ったら快速になっちゃったことがありました。というかそこを修正した与野本町も快速に戻ってたのでもう手の施しようがない部分が狂ったのかもしれません。

さすが与野3駅はイレギュラーな事態でも我々を楽しませてくれるようです。

 

1月6日(木)

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本筋とは反れますが、関東でも積もるほどの雪が降りました。久々の銀世界に心躍りましたが、これほどの雪をもたらすラニーニャ現象はいつまで続くのやら……。気づけば、エルニーニョ現象よりラニーニャ現象の方が耳にする機会が増えた気がします。寒いのは苦手なので勘弁。

 

1月7日(金)

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2日(日)に北与野駅の放送が変更され、あとは与野本町駅が追うだけ。そう思っていたところ、それを待たずして南与野に新たな変化がありました。思えば何かしらの変更が最初に行われるのはいつも南与野が気がします。私は宇田川のような流行の発信地です、といった顔をされても困ります。

今回変更されたのは放送ではなくATOS発車標。長らく無表示だった川越行のナンバリング欄にE233系アイコンが追加され、仲間外れから解放されました。

と、7日(金)に追加されました。と断定口調で話していますが、私が気づいたのは11日(火)のことでした。私がTwitterにアップロードしたところ「9日か10日にはあった」とのことで、検索をかけてみたら7日に表示が追加されている画像がヒットしました。最近の変更が放送だけだったため、正直油断してました。

これ以前の導入は確認できず。6日、大雪ということでたまたま撮影していた前面展望があったため、この日時点であったか確認してみると

 

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雪で分からない!!

 

f:id:E_Kisuki_Yakawa:20220118180532p:plain気合いでズームして確認してみました。E233系が出るであろう箇所は空欄っぽく見えるため、「たぶんなんもない」ということで結論づけられました。皆さんも「1月6日はたぶんなんもない」ということを暗記して与野3駅のテストに備えましょう。センター数ⅠA並みの愚問として怒られそうです。

 

1月11日(火)

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ようやく与野本町駅にも変化が。快速についていた連動タイプの停車駅案内が削除され、快速のみ非連動タイプの停車駅案内が追加されました。

以上。

 

南与野と北与野に準じた設定になったかと思いきや、各駅停車には停車駅案内が追加されず。別日に相鉄線直通の付帯も確認しましたが、こちらもなし。髪型だけ憧れのあの人のヘアーに変えてみた!というのと同じノリで、頭の部分しか変わってません。

しかも追加された快速の文面というのがまた奇妙なもので、

 

「この電車は、武蔵浦和までの各駅と戸田公園、赤羽、と、赤羽、から先の、各駅に停車します

 

歯がゆい!!文法においては間違っていないはずなのですが、「各駅」という言葉を2回使用しているのが非常に気になります。もう少しうまい言い回しはなかったのか、とも思いますが、ATOSにおいてはこれが非連動タイプの停車駅案内の限界です。車内自動放送であればもう少しうまい言い回しなのですが……*3

しかも7日に南与野に追加したE233系アイコンは、これも反映されず。というかまず与野本町は1か月前から続いている奇妙割付を直すべきなのですが、武蔵浦和が2年近く放置しているという前例を作り出している以上、正直期待はしていません。

 

と、正月のころには統一される方向で収束していくかと思いきや、結局3駅バラバラの設定のまま1月前半が終了したのでした。

 

 

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こちらが現況。

結局、3駅の設定が統一された時期はないままです。もはや入線メロディが流れていたころが懐かしく感じられます。

 

余談ですが、通勤新線区間では以前北戸田が1日だけ入線メロディを導入していたことがありました。がその後は導入されず、与野3駅を含め定着した例はありませんでした。ほかの路線に目を配ってみればじわじわ増え出しているのですが、この区間は戸田~中浦和も相鉄線直通前後の設定変更が落ち着き、与野3駅も復活する見込みがなく、戸田公園はそもそもやる気がない*4ため、当分はお目にかかれなさそうです。

1月8日(火)

北赤羽と浮間舟渡に導入されました。想定外すぎてさすがに困惑。与野3駅に続く浮間2駅*5の誕生が危ぶまれます。

 

 

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*1:サントリーから発売されていた「鉄骨飲料」CMのパロディ

*2:実際は3駅の改札に設置されているホワイトボードで年末の挨拶と"迎春"の書き初めがなされていました。しっかりしてるうえに凝ってる。

*3:「停車駅は、武蔵浦和までの各駅と、戸田公園、赤羽です。赤羽から先は、各駅に停車します。」と、二文に分けてアナウンス。ただこれも快速運転区間が短すぎて違和感がないとは言い切れない

*4:詳細英語放送が接近放送「のみ」かつ、通勤新線区間で唯一到着放送の設定がない

*5:北赤羽駅構内は一部浮間町に跨っており、浮間舟渡は浮間と舟渡の合成駅名である

続・与野3駅の変化についていけないのでまとめた話

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最近いろんな知り合いの方から「北与野通過」「新幹線から北与野を見下ろします」「金星を通過しました*1」などとたくさんのよろしくない報告を受けます。八川です。

 

さて、「与野3駅の変化についていけないのでまとめた話」という記事を今月の中旬に書きました。これは南与野・与野本町・北与野の3駅が突如自動放送や発車標を弄りだして、その変化を追うのが大変なのよ~ということを書いただけで5000文字を突破しただいぶ頭のおかしい記事なのですが、それから半月ほど経ち現在に至るまでも、さまざまな設定変更を繰り返しています。与野3駅の駅員さんは「満足」を知らないのか、ともかく思い描いている理想形にたどり着けていないのは確かです。果たして今回は何文字になるのでしょうか。

 

※12月12日(日)までの動向は上の記事をご覧ください。

 

12月16日(木)

再び3駅とも入線メロディが流れなくなりました。この時は「またかよ……」と思ったのですが、これ以降3駅の入線メロディは設定されなくなり、幻と消えました。おそらく年内の復活はありません。

また、この頃与野本町・北与野の到着放送鳴動タイミングが修正され、南与野同様早くなりました。北与野は見違えるほど早くなりましたが、与野本町は元が若干早かったのもあってかちょっと微妙です。

ちなみに27日(月)現在、これが北与野の最終設定変更になります。完成された駅ですね。これ以降は南与野か与野本町のどちらかについてだらだらと書き進めていきます。

 

12月19日(日)

南与野で相鉄線直通に「非経由地案内」が付帯していることが確認されました。1週間前につけろや!!

12日(日)に調査した際には3駅ともなかった非経由地案内でしたが、FFさんが実際に耳で聞いたそうです(まだ私自身での確認はしていません)。曰く「この電車は、大井町東京テレポート・国際展示場、方面にはまいりません」という文面のようで、この3駅の組み合わせはほかの全駅を通じても初のものとなります*2。それを、1週間早く、やってくれ……。

翌日からは平日ですので相直が1本しかないため、日を分けて私自身で与野本町と北与野を調査しすることにしました。「設定バラバラの3駅のことだし、案内する駅名が違うんじゃないかな……?」と期待を抱いていました。ありませんでした。なぜ南与野だけなのでしょうか。

 

12月20日(月)

全北与野界を揺るがす大事件が起きます。

まずはこちらの動画をご覧ください。与野本町駅の2番線で案内されている「快速・川越行」、2021年12月20日(月)の収録です。

埼京線事情に詳しい方ならすでにご賢察の通りなのですが、まずは話題に挙がっている埼京線の快速についてお話ししましょう。

1985年の開業から2019年11月の改正まで、埼京線は一度も速達種別の停車駅を変更せずに運転してきました。通勤快速・快速とも通過運転を実施するのは赤羽~大宮駅間で、通勤快速の停車駅は赤羽・武蔵浦和・大宮、快速の停車駅は赤羽・戸田公園武蔵浦和与野本町・大宮でした。とくに快速についてはほぼ必ず武蔵浦和で各駅停車に接続する方式が取られていました。

これが2019年の改正で、快速の停車駅が増やされます。日中のパターンダイヤにおいて、武蔵浦和で快速と接続を取っていた各駅停車が武蔵浦和発着となり、武蔵浦和~大宮駅間において本数が減ることとなりました。このままだと中浦和・南与野・北与野は落涙モノの減便になってしまうため、JRは新たに中浦和・南与野・北与野を快速の停車駅に追加。武蔵浦和より先を各駅に停車させることで、これらの駅の本数が減らないようにしたのです。なお元から快速が停車していた与野本町は救済措置ナシ

川越方面行の快速は、武蔵浦和より先「各駅停車」として案内されるようになります。快速と案内しても通過駅がないので意味がありませんし、改正前のダイヤと混同し停車駅を勘違いしてしまう利用客が発生するであろうことを考えれば当然の措置です。

よって、与野本町も下り快速は「各駅停車」と案内します。しなければならないのです。しかし、動画ではどうでしょうか。しっかり「快速」と断言してしまっています。

これはつまり、与野本町は「与野本町から先にも通過駅があるよ」と言いたいのです。与野本町より先の快速が通過していた駅はどこでしょうか。

 

北与野しかありません。

 

戦争です。先に仕掛けてきたのは与野本町です。「次は北与野」って言ってますが、あれは電車情報を読み込んで自動的に案内されるものであり、与野本町の意思が反映されるものではありませんし、何より重い前科*3があります。悪意をもって行われた所業としか思えません。

決して、前々から川越行で出ていた「埼京線」表示を「川越線」表示に修正する段階で何らかのバグが発生し、種別情報が誤ってしまったとか、そういうのではないです。そのはずです。

しかし、紳士たるもの、いきなり手袋を投げつけられたからといって応戦するというのは冷静を欠く行為と言えます。私ども*4は一旦深呼吸をして、翌日までに直っていなければ総動員での戦闘を決断するという方針をとりました。

 

12月21日(火)

直ってました。我らが北与野軍の戦力に怖気づいて戻さざるを得なかったようですね。これにて埼京線の平穏は保たれたのでした。しかし宣戦布告を吹っ掛けられたことは事実ですから、お詫びに北与野に通勤快

 

12月25日(土)

南与野において快速に設定されていた通過駅案内が削除され、新たに上下全電車非連動タイプの停車駅案内が追加されました。

与野本町・北与野は快速のみ連動タイプの停車駅案内がついていますが、これは電車情報を読み込んで最大で12駅先まで案内できるというもの。英語も流すことができますが、文面がめちゃめちゃ長くなります。

一方で南与野に設定された非連動タイプの停車駅案内は(確認されている限りで)最大8駅先まで、日本語のみ流すことができる駅側設定のものです。情報を読み込んでただ駅名を羅列する連動タイプに比べて若干応用が利き、「A、までの各駅と~」だとか、「A、B、Cと、Cから先の各駅に~」などといった文面で案内することができます。

今回南与野で設定された停車駅案内の文面は以下の通り。

・1番線各駅停車「この電車は、中浦和、武蔵浦和北戸田、戸田、戸田公園の順に、停車します」

・1番線快速「この電車は、中浦和、武蔵浦和戸田公園、赤羽、と、赤羽、から先の、各駅に停車します」

・2番線「この電車は、北与野、大宮、(日進、西大宮、指扇、南古谷、川越、)に停車します

全部で大まかに3パターン、すべて文末に使用されているパーツが異なります。これが応用の利く非連動タイプの強みです。快速については言うまでもないですが、8駅以内に収まっている2番線は停車駅を「以上、これだけです」といった具合に断定しているのに対し、1番線各駅停車は終点までたどり着けませんので「こういう順番だよ」と、これ以降も停車駅があることを示唆する文面になっています。奥が深いです。

今のところ南与野のみの設定ですが、これを北与野でやると大宮行が「この電車は、大宮、に停車します」というそりゃそうだろという感じの放送になってしまうので妥当ではあります。

余談。12月以前の話なので記事には載ってないのですが、実は南与野だけ連動タイプの停車駅案内を全電車に設定していたことがありました。こうなると1番線各駅停車が池袋行か新宿行か、大崎行か新木場行かで「停車駅が12駅以下かそうでないか」が変わってきますから、文面が変化します*5。これが沼なので、わざわざ深夜に池袋行の自動放送を録りに行ったりしました。たった2か月前の話なのですが、これだけ設定を変えられるともはや懐かしい思い出です。ちなみに、与野本町・北与野は「一貫して快速に連動タイプの停車駅案内」だけです。

 

 

以上が、12月27日(月)時点での変更点まとめになります。気になる(?)文字数は現在約3800文字!変更事項は前回と比べると少ないですが、おそらく与野本町快速のくだりに熱が入り過ぎました。

前回同様、これまでの変遷を表にまとめてみました。

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分かりやすくまとめてるつもりが訳わからなくなってきました。これはまとめかたが悪いのか、駅側がおかしいのか。今後は更新抑えめでお願いします……。今後も何かありましたら、1月末に報告できたらなと思います。みなさまよいお年をお迎えください。

 

 

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*1:Q.ナユタン星人作曲の「〇〇のダンス」の〇〇に入るフレーズといえば「金星」ですが、八川は金星人ですか?A.はい(金髪アイコンなので)というFFさんの創作クイズが原因で広まった「北与野=金星」ネタ

*2:北戸田・戸田・浮間舟渡・旧北赤羽は「東京テレポート・国際展示場・新木場」、初代中浦和は「天王洲アイル東京テレポート・新木場」、2代中浦和は「品川シーサイド東京テレポート・新木場」、南古谷は「天王洲アイル東京テレポート・国際展示場」。

*3:駅側で設定するタイプの次駅案内を快速に付帯させていた与野本町は、2019年ダイヤ改正当日にその削除を忘れ、電車情報を読み込んでいるシステムは「各駅停車」と案内しているにもかかわらず、「次は大宮」と堂々と流し北与野通過の各駅停車を爆誕させた

*4:誰?

*5:前者は「この電車の、停車駅は、中浦和、…、板橋、です」、後者は「この電車は、中浦和、…、新宿、の順に、停車致します」という文面になる。後者が含みを持った言い回しになるのは現在南与野に設定されている非連動タイプの停車駅案内と通ずるところがある