10年後の私を見て

ブログではお久しぶりです。ミリオンライブとエミリーに魂を売った八川です。

溜まっている旅行記も数多ありますが、溜まったぶん記憶が薄れており、かつデスクトップパソコンが死んだため執筆のモチベーションもなく、気づけば半年近く更新をサボっていました。しかも、前回もミリオンライブの記事ですね。いよいよ、メインの趣味が鉄道からミリオンライブにすり替わった感があります。

写真は、昨年5月に岡山旅行で撮影した、姫新線にある早朝限定の行先「快速 上月行」です。本筋とまったく関係ありませんが、こういったものにドハマりしていた時期もあったなあという回想です。今でも中国山地のローカル線は大好きですけどね。

 

画像

鉄道オタクが魂を売った大和撫子・エミリー スチュアート

さて、今回の本題は「アイドルマスター ミリオンライブ!」の10thライブツアーを全通した感想記+旅行記となります。去年の4月から今年の2月にかけ、4会場で8公演が開催され、そのうちの6公演に参戦しました。まさか全通することになるとは、去年の自分は考えてもみませんでしたが……。

 

ここで、すでに私と鉄道クラスタで繋がっている方はすでに全員ブラウザバックしていそうなものですが、一応ミリオンライブについて軽く説明させていただきます。

まず、「アイドルマスター」は、プレイヤーがプロデューサーとなり、個性豊かなアイドルたちをトップアイドルにするため育成し、ともに成長していくゲーム。「ミリオンライブ!」(以下:ミリオン)は、いわゆる初代の13人が所属する765プロダクションを舞台に、新たに39人が加わった52人のアイドルをプロデュースすることになります。1:52は自明に過労ですし、法律が黙っていませんが、些細な問題ではありません。みんなかわいいからね*1

そんなミリオンは2023年2月に10周年を迎え、全国ツアーライブとしてAct-1からAct-4までの4公演が行われることとなりました。ゲーム内の楽曲を、アイドル役の声優さんがステージに立って歌唱するライブです。当時、ライブにはあまり興味はなかったのですが、ちょうど2月に行われたアイドルマスターブランドの5シリーズが集結した合同ライブに誘われ行ってみたところ、いたく感動したため、応募してみることにしました。おわりのはじまりです。否、はじまりのはじまりか。

2023年4月22日(土)

画像

Act-1 H@PPY 4 YOU!

さいたまスーパーアリーナ

応募の決め手となったのは、会場の近さも一因です。なんか近所でお祭りやってるから行ってみようぜ~の感覚。応募方法には、単独で申し込む単番と、知り合いと隣席を希望しながら申し込む連番の2通りあり、北与野コンビのふりうりさん(私がミリオンに堕としました)と一緒に申し込みました。この時はライブに詳しくなかったこともあり、遅れ通過貨物さんと3連番できるかなと思いお声がけしたのですが、できず断念。それなら単番で大丈夫、と仰ってくださり申し訳なさでいっぱいでした。

 

Act-1では、私の担当*2であるエミリー、ふりうりさんの永吉昴、貨物さんの周防桃子永吉昴横山奈緒がDay1に集中していたため、Day2はスルーしDay1のみ申し込むことに。今となってはDay2に行かなかったことをたいへん後悔していますが、あの頃はまだ青かったんです。何より、連番のふりうりさんが現地初参戦でしたから、お試し感覚というのも強かったのですね。

 

ところで、ライブというのは物販に参加しない限り、時間前に集まってスーッと入場していくのが基本であると思われますが、アイマスのライブでは何時間も前から会場近辺に集い、プロデューサーの「名刺」を交換し合うという謎の文化があります。謎ですがごく初期からあるようです。私も今回のライブに合わせ、Twitterのフォロワーと交換するために突貫工事で何枚か刷ってきました。「やがさ」というのはゲームで使用している名義です。自己紹介には最適ですし、エミリーのかわいさをこれでもかと伝えることができる最高の一枚です。謎文化ですが、楽しかったです。だからこそ続いているんでしょうね。

 

画像

結論から申し上げますと、非常に良いライブでした。セトリ*3がですね、本当に良かった。ミリオン全体のテーマ曲であり、象徴でもあるThank You!から始まり、ミリオンにおけるメインキャラクターに据えられている春日未来の最初のソロ楽曲・素敵なキセキへとつながり、会場が温まります。この順番が、今振り返ってみると本当に大きな意味を持っているのかな、と思います。エミリーのソロ楽曲では君だけの欠片が歌唱されました。崩れ落ちてしまった。

このライブでは、「1stライブから4thライブまでを振り返る」をテーマとしていることが当日発表され、当時披露されたちょっと懐かしい曲や、稼働中のスマホゲーム(ミリシタ)には実装されていない曲もセトリに含まれており、まだ聞いたことがなかった曲にも触れられる良い機会となりました。過去のライブをちゃんと見返したことは当時まだありませんでしたし、歴も浅かったですが、前情報なしにライブの情熱や知らない曲とぶつかることができた、という経験は二度と出来ないものだったと思います。

良すぎたので、ミリシタ内で開催されていた有料ガシャに課金してしまいました。人生初のガシャ課金です。10枚目で、セカンドヘアスタイルにチェンジできるSSRカードが1枚確定している10連ガシャだったのですが、確定していない1枚目でエミリーのセカンドヘアスタイルSSRを引き当てました。もうこんなのハマれって言ってるようなもんじゃん。あーあ。

 

ただし、その後すぐにミリオン漬けの生活になるかと言うとそういうわけでもなく、翌日には「赤羽駅の停車駅スクロール、システム連動タイプじゃなくて駅側で入力した文章じゃん!」と暗号のような気づきを得ながら、電光掲示板にカメラを向けてパシャパシャしていました。目の付け所が、おかしいでしょ。シャープもドン引きです。

 

ゲーム「ミリシタ」6周年を記念した秋葉原のコラボ装飾(2023年6月)

その後、ふりうりさんや貨物さんもライブにドハマりしてくださり、アイマスから離れられない1年間が始まってしまいました。特に貨物さんは、別口からシンデレラガールズ(ミリオンとは異なるアイマスブランド)の勧誘も受けており、そちらにも沈んでいってしまったため大変な想い(その分、嬉しい想い)をしたと思います。アイマス、罪深いね。

 

2023年7月30日(日)

Act-2 5 TO SP@RKLE!!

ポートメッセなごや

7月には、名古屋にてAct-2が行われました。今回もふりうりさんと連番でしたが、ちょうど18きっぷシーズンだったため、埼玉から名古屋まではすべて東海道線普通列車で移動します。何かを思い出しますね。写真は、この旅行で撮影した最初の写真である熱海駅で15両編成の客が5両編成に詰め込まれる乗り換えのようすです。もっと何かあっただろ。

 

豊橋から名古屋まで向かう新快速は、途中笠寺に臨時停車するようで発車標に赤字で強調されていました。日本ガイシホールでディズニー・オン・アイス公演があったようです。

 

Act-2の会場はさらに進んだ先、ポートメッセなごや名古屋駅から延びているあおなみ線の終点・金城ふ頭駅ほぼ直結です。公共交通機関あおなみ線に頼るしかない、あおなみ線が止まればすべてが終わる隔絶された空間です*4。さすがに鉄道側も理解しているようで、行き帰りの時間帯に途中駅ノンストップの臨時列車を出しています。笠寺といいノンストップといい、このへんではしゃぐあたりはまだ鉄オタの血は生きています。

 

出演者

今回も、エミリーがいるDay2のみ参戦。ふりうりさんの担当である昴(役の斉藤佑圭さん)は両日とも不参加でしたが、私のほうから無理を言って連番をお願いしました。貨物さんは例の方と連番していましたし、単番も怖かったためです。非常にわがままですが、結果的にふりうりさんもライブそのものを楽しんでくださったので良かったです。

前回、トップバッターを務めていた未来のほか、メインキャラクターとして据えられているアイドルはほかに静香がおり、Act-1・Act-2とも未来はDay1、翼はDay2での参戦でした。静香は今回が10th初参加。また、今回は5thライブ以降を振り返るライブであるとして、ゲーム「ミリシタ」からの追加メンバーである(Day1)・歌織(Day2)も参戦。前回は4thライブまでの振り返りだったので、そもそも参加していなかったんですね。

そんなこんなで「52人」の体制となってからを振り返るライブでは、さすが現在も稼働している「ミリシタ」が始まって以降であることもあり、よく聞く曲ばかりがラインナップされていました。月曜日のクリームソーダとか、Princess Be Ambitious!! とか。聞けて良かったなあ。

 

これもデスクトップPCの死でガビしか発掘できなかったのですが、名刺も新調しました。前回はミリシタのスクリーンショットでしたが、今回はPowerPointで描いた概念シャルシャロです。スタイリッシュな感じを目指したんですが、独学すらしていないのでダメですね。

 

765プロ関係者の誕生日を祝う黒ウォズP on X: "祝え! 徳川まつりとエミリー・スチュアートによる「双子のお姫様」がコンセプトのデュオユニット  その名もCharlotte・Charlotte(シャルロット・シャーロット)! まさにミリオンライブの歴史に名を残す新たなユニット生誕の ...

ちなみに、シャルシャロとはエミリーと徳川まつりのテーマユニットです。神です。メルヘンチックな感じが漂っていますが、だいたいそういうものだと思っていただいてよいです。私はこういうのが好きなんです。

なお、Act-2でのエミリーのソロ楽曲ははなしらべでした。崩れ落ちました。歌唱するエミリー役の郁原ゆうさんも「初めて歌詞を読んだときに泣いてしまった」というほど、エミリーにとっても演者さんにとっても大切な一曲。それを大舞台で丁寧に歌い上げていること、その場に自分が立ち会えることがすごく幸運に思えました。

それと、アンコールでグッドサイン(ミリシタ6周年記念楽曲)が歌唱されているときに、郁原ゆうさんが私の座席寄りに来たので(とはいえ本当に遠い)、エミリーのタオルを少し高く掲げたところ、こちらに手を振ってもらった気がしました。否、幻覚ではなく、手を振ってもらいましたその代償としてタオルを失くしました。打ち上げの味仙(この時点では確かにあった)にも、太閤通のホテルにもありませんでした。代償がデカすぎる。

 

Day3(ただのオタク=オフ会)では、名鉄観光が主催となって名古屋近辺のさまざまなお店とアイドルがコラボする「でらます」をちょっとだけ巡りました。ふりうりさんと、ご一緒に行動していたセディエルさんの担当である昴がコラボしているお店を朝に巡り、コメダ珈琲クリームソーダを飲んでからカラオケオフに参加。終了後はふりうり・コゲ肉・私の3人でエミリーがコラボしている妙香園に向かうも、あえなくラストオーダー終了。30分早く出ていれば……。

 

でらますのコラボ筆頭は、愛知県出身のまつり姫でした。かわいいですね。この時点でまつり姫はAct-1ではDay2、Act-2不参加であったため、まつり姫の生声は聴けておらず、今後の楽しみとしてひとつ残っていました。この願いは翌年、叶うことになります……。

なお、Act-2から帰還後、コロナに罹患しました。人生2回目です。ライブはたくさんの人が集まりますから、しょうがないことではありますが。代償がデカい。

 

2023年11月4日(土)・5日(日)

Act-3 R@ISE THE DREAM!!!

西日本総合展示場 新館

11月に行われたAct-3の舞台はなんと、福岡は小倉。私にとって人生初の九州は、鉄道旅ではなくアイマス遠征でした。

せっかくの初九州ですから、さすがにじっくり巡りたいところ。行きたいところをピックアップして、ふりうりさんとともに前乗りで向かうことになりました。

 

なぜか鹿児島に来ました。

 

永吉駅に行ったり。

 

エレナ島原店に行ったり。

 

SUNQ(サンキュー)パス島原号に乗ったり。

 

なかたに号に乗り換えて現地入りしました。このあたりは2日前から動いていたかなり壮大な旅行だったので、また別途記事にしたいですね。

 

出演者

Act-3の出演者は、なんと両日一緒、エミリーもまつり姫も昴もなし。もっとも、今回のコンセプトは「アニメ」。この時期に放映されていたミリオンのアニメ内のユニット曲をやることになっていましたが、8チームのうちTeam3rdとTeam6thからは1人も出演なし。他の6チームの持ち歌や、アニメ内で流れた楽曲を主に披露すると予想されていました。

 

Team6thの記念装飾。最寄りがMOVIX清水だったので撮りに行った翌月MOVIX川口に来た

先の3人は全員Team6thの所属なので、当然と言えば当然ですね。わざわざ小倉まで飛んできてメインディッシュ(言い方)がいないのは、やっぱり残念でないと言えば嘘になりますが、それでもライブの虜になっていたということでしょう。これは確かです。

 

千早・箱崎吉塚(SHIZUKA)が並ぶアイマスの聖域

いざライブが始まると、アニメオープニング曲「Rat A Tat!!!」からの1話におけるキーソング「ToP!!!!!!!!!!!!!」。この調子でアニメを振り返るセトリなのかと思いきや……1stブロック最後に流れたのは、初代ASアニメ(ミリオンが加わる前の13人時代、通称アニマス)の第2クールOPである「CHANGE!!!!」、会場騒然。曲間のMCでの、未来役の山崎はるかさんから「今日は"アニメ"をテーマにしたライブですからね!」の一言、沸き立つ会場。中でも、いおりんからアイマスに入った人間としてはmy songSMOKY THRILLの披露がすごく嬉しかったですね。

アンコールでは、たいてい最後に歌われるミリオンの代表曲・Thank You!が最初に歌われ、トリとしてはASの映画主題歌であるM@STERPIECEを歌唱。この映画には一部ミリオンのメンバーも出演しており、そこからミリオンのアニメにも通ずるところがある、52人が繋がっているということが示されました。ミリシタにも実装されたばかりのタイミングで、涙を流すプロデューサーもいたようです。泣くほどコンテンツを追いかけることができるって、私にはなかなかできそうにないなと思いました。

 

北九州のうどんチェーン店・資さんうどんとコラボする大和撫子

当初はDay1のみ参戦の予定で、Day2は1日分余ったSUNQパスで山口にでも行こうと思っていたのですが、Act-2のDay3オフでも行動をともにしたコゲ肉さんから「連番余ってるんだけど……どう?」という話を持ち掛けられ、Day1の内容を踏まえたうえで快諾。ふりうりさんは別用があるということで、始発のなかたに号で福岡市へ向かい、ライブまではコゲ肉さんを含む仲の良いオタク数名で行動しました。

 

泣いた

Act-4、39人全員参戦発表。

ミリシタからの追加メンバーである紬と歌織を含めた、初の39人同時ライブ。感極まるプロデューサーたち。私もす、す、すげ~~~~~ことが起きたなあ~~~(語彙喪失)と衝撃を受けていましたが、この発表を挟んでアンコールで戻ってきた声優さんたちが続々と泣き出してしまって。私、こういうのにすごく弱くて。ちょっとだけ、ちょっとだけですが、もらい泣きしてしまいました。言い過ぎかもしれませんが、Act-4が人生の目標になった瞬間だったかもしれません*5

また、Next Lifeという未知のカッケー曲にも出会えましたし(カッコよさでは全公演で一番だった)、Day2限定でSentimental Venusの曲が一旦止まるという演出*6があり、めいっぱい声を出して歌うという経験もできました。もともと担当が3人いる曲です、声量には自信があります。

 

余談ですが、その後も元々予定していたDay3・Day4のオフのため引き続き福岡県に滞在し、帰宅したのは水曜日でした。まるまる1週間九州に滞在していたことになります。大分県は通過することすら叶わなかったので、また行きたいですね。

 

2024年2月24日(土)・25日(日)

出演者

Act-4 MILLION THE@TER!!!!

Kアリーナ横浜

ついに来てしまった。来てしまった~。セトリ予想不能、10周年の集大成。Day1は32人参戦、これでもすごい人数です。ここにまつり姫はいなかったので、Day2までのお楽しみですね。

 

……と、ここから感想を書こうと思ったんですが、普通に泣きそうになるので語彙力を1歳にします。

 

Welcomeだ!!!!!うそでしょ!!!!!やるの?!?!?!?!????わーーーーーーーーーー

スペQだ!!!!!!!!!!!え!!!!!スペQだ!!!!!!!!!!エミリーにチューされて死んだ

絵羽模様だ……………………………………終わった………………………………………………………………………………………………………………

ガオー!!!!!ワンワン!!!!ニャア!!ペ~ンペ~ン!!パオーン!!!!!!!

ゲロゲログワァ!!!!!!

あぁ矛盾の月だ……………………………………今度こそ終わった………………………………………………………………………………………………………………

シークレットジュエルきたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

EVERYDAY STARS!!だ!!!!!エミリー!!!!!(クソデカコール)

 

……概ねDay1はこんな感じ。さすがに特筆しておきたいのは、まさか来るとは思わなかったスペードのQ、ふりうりさんと顔を見合わせて驚きました。ふりうりさんはこの曲のイベントのタイミングでミリシタを始め(させられ)、昴にのめり込むことになるわけです。で、私はエミリーにチューされたってワケ。終了後にはふりうりさんと抱擁を交わしました。

 

そして、とうとうMILLIONSTARSが39人集結したDay2。いきなりRat A Tat!!!やっちゃうんだって。アニメも遠い昔のようだよ。すごい充実した1年間だったなあ。これからも充実してるんだろうなあ。

39人ということで、中には久しぶりの参戦な声優さんも。高坂海美役の上田麗奈さん、松田亜利沙役の村川梨衣さんなどもそうですが、舞浜歩役の戸田めぐみさんのエピソードは涙なしには語れません。3年前のライブを、腰の病気(筋筋膜性腰痛症と腰部神経根症)で出演を断念して以降、節目となるタイミングで久しぶりの参戦。想像以上のパフォーマンスで我々を魅了してくださいました。MCで私も涙腺をうるうるさせてしまいました。

途中の曲全部書いてるとここから10,000文字になるので、まあそれでもよいのですが、今日じゅうに執筆したいので(現在時刻20時00分)やめます。1曲だけ、これ思い出したら泣いちゃったって曲引っ張り出して終わろう。

 

Unknown Boxの開き方が、本当に良かった。

あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーよかったな。あなたがいて。

出だしから大サビまで余すことなくよかった。かなり汚い表現ですがしゃぶりつくした。間奏のダンス何あれほんとに!!!!!!ねえ!!!!!!!!!!

エミリー、まつり姫とともに、昴もメンバーであるTeam6thの楽曲「Unknown Boxの開き方」がフルメンバーで、ついに初めて披露されました。もうね、良すぎて、私ミリオンを応援している身でありながら全然CDを買わない痴れ者なのですが、この曲だけは発売日当日に買ったんですよ。それでフル聞いたらもう性癖じゃないですか。それを現地で聞けて。もうね、感無量。あの会場で一番大きい声でコールしたもんね。そろそろ改行したほうがいいと思う。

ああ、ミリオンを知れて良かった。

それと、アンコール前最後のソロ楽曲パートでは、翼「恋のLesson初級編」、静香「Precious Grain」と、最初のソロが続き、すでに「素敵なキセキ」をAct-1で歌唱している未来はまさか……と思ったところ、暗転したステージの中央に人影が。曲前の「いっくよ~!」を会場中に響かせ、「未来飛行」を歌唱しました。ここのセットリストが特に良かったので共有させていただきます。

続く「UNION!!」、この曲を39人で歌唱することにはとても大きな意義があって、告知を挟んでアンコールでの10周年記念楽曲「Crossing!」、そして「Thank You!」。このあたりのセトリは読めていました、読めていましたが、それでも感動した。本当にすごかった。

実はこのDay2の席、LEVEL7(一番遠い)の28列(最後尾)というすごい、すごい席だったんです。不運と片付ければそれまでですが、座席が本当にステージ中央の位置で。39人が横一列に並んで歌う、ミリオンの10年で唯一の光景を、たくさんのサイリウムが照らす。あの幻想的な空間を、見回すことなく一画面で見ることができました。目に焼きついて、離れません。

 

10thツアーライブは、Thank You!に始まりThank You!に終わりました。アンコール前の告知発表では、アイマスブランド史上初となる11thライブ*7、ASとMILLION STARSが互いの曲を歌い合う祭典「ハッチポッチフェスティバル2」の発表と続き、10周年から更に再加速を見せていくことを示したミリオン。私はきっと、ずっと、このコンテンツについていくのでしょう。そう思わされた瞬間でした。

そして、明日3月1日(金)からは、ミリシタでゲーム内イベント「Unknown Boxの開き方」が開催されます。会場ではうるうるで済んだのですが、宿に帰ってからこの曲を思い出して深夜1時半から3時までオンオン泣いてました。娯楽って突き詰めると泣くんですね。大切な1曲ですので、11周年に向けたスタートダッシュだと思って、イベラン頑張ります。

ミリオンライブ最高!!!

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

おまけ

Act-4で一番「驚いた」のは、どの曲でもなくDay2のこの告知です。何このエミリー。いや今見てもなにこれ。体が前に出すぎて首の右のほう痛めました。

 

 

*1:他のアイドルマスターシリーズでは、190人超のアイドルを一身に受け入れている事務所もあるとかなんとか。

*2:概略すると推しのこと。プレイヤーが「プロデューサー」であるため、好きなキャラクターをこのように呼ぶ人もいる。

*3:楽曲順のこと。セットリスト。

*4:ライブ終了後は混雑が集中し、駅前にできた行列がめざましテレビに取り上げられました。

*5:Act-3の前に肺をやって入院したので嘘ではありません。もうあれからも半年近くか。

*6:2ndライブで本当にあった事故の再現。大サビ前でストップし、プロデューサーの大合唱が起こり完唱した。

*7:ASやデレは10thライブを最後にナンバリングを止め、コンセプトライブに切り替えています。

色鮮やかな未来

ブログではお久しぶりです。八川です。

さて、とうとう2023年10月より私が最もハマっているコンテンツ「アイドルマスター ミリオンライブ!」のTVアニメ放送が始まります。これに先立ち、4話ずつを先行して劇場で公開する先行上映が8月18日より行われ、昨日9月29日に第9話~第12話にあたる第3幕が公開されました。さっそく行ってきましたよ。

というわけで、本記事ではストーリーのネタバレを多く含んだ解説・考察……をするつもりはなく、私の担当たちがどのような活躍をしていたか・担当の魅力はなんなのかだけを徹底的に解剖していこうと思います。ストーリーの細かい考察はどうせよそがやってくれます。他あたってくれ。私は私が書きたい正直な感想を美化せずに書きます。

もちろん担当の活躍に触れるにあたって、ストーリーについて触れなければならない部分が出てきます。ネタバレには十分お気をつけください。まだアニメをご覧になっていない方は、10月8日(日)から始まる本放送を見てからまたここに戻ってきてくださいね。

すでにアニメをご覧になった方も、この記事では100%手放しに内容を賛美するわけではないので、その点だけはご理解いただいた上でご覧いただければと思います。ストーリーについてはみんな良かったって思ってるので、そこを踏まえたうえでのネガ側面なので。よろしくお願いします。忠告はしましたからね(何様)

 

 

以下、ネタバレあり。

エミリー スチュアート

とにかく喋らない。喋らなすぎてびっくりした。内容とともに「どこまで喋らないか」をもはや楽しんでいる節があった。これは私の楽しみ方が間違っています。

初セリフは第4話の「春日、未来さん……?」。メールに対するひとりごとなので、絡みがある会話ではありません。誰も聞いていないところでもきちんと敬称で呼んでいる。えらいね。

第1幕相当の4話までに追加組の紬と歌織以外は全員登場し喋っているので、このタイミングでセリフがなかったら怖いわけですが。同話では「(原っぱライブで)抹茶を点てたいです」という旨、変な方向に話が広がっていってる!という流れを生み出したトンチキ提案のうち1つを担当。かわいいね。以降、姿は何度か映るもののセリフはなく4話終了。

以降11話までセリフなし。

5話では原っぱライブが本番を迎え、多くのアイドルがファンたち(エミリーに言わせれば「ごヒイキ様」)と交流する場面が映りますが、エミリーはダイジェストに放り込まれセリフなし。ここで全員歌唱があったので、辛うじてエミリーの声を聴くことはできました。聞き分けられるかどうかは別問題です。

6話から8話では、いよいよTeam1stから5thがデビュー。各チームのアイドルにスポットライトが照らされますが、ここにエミリーの姿はありませんでした。逆にここでエミリーが出てくると話がブレてどのアイドルを魅せたいのか分からなくなりますから、一旦は話から排除して正解だと思います。エンディングを見ながら(喋ってねえけど、歌ったから名前だけはあるな……)と、ストーリーについては満足しつつもちょっと不満でした。なんか一言は喋ってほしかった。

第3幕、第9話ではTeam6th・7thがデビューすることが予想されましたので、このどちらかのチームとしてグループ内の濃厚な絡みが見られると思っていたのですが、まさかの6th楽曲スタート。ここにエミリーの姿があり、ソロパートが流れたものの、曲も最後まで流れ切らず、何のテレビでデビューしたかも描かれずしれっと8thの話に移っていきました。流石に嘘だろと思いました。

 

ようやく11話で久しぶりにセリフを2つ喋ります。どちらもエミリーをえみえみと感じられるセリフでしたが、正直雑に要素をぶち込まれたなあという感想です。

こけら落とし公演が始まる直前、いよいよ始まるという重圧に押し潰され言葉を詰まらせるプロデューサー。皆心配そうに見つめますが、ここで口を開いたのがエミリー。

仕掛け人さま……緊張なさっているのですか?

こんなこと実際に言われたらこの後励まされちゃう!!!!!!と考えてしまうのでこの時点で卒倒モノですし、事実多くの仕掛け人さまがこの一言にやられたと思うのですが、ここで初見の反応を考えると

仕掛け人さまって誰?

となるわけです。ここまでエミリーに対する掘り下げが「ライブの出し物に日本抹茶を提案する」奇妙な子であることしか情報がなく、どんなにしっかり記憶していても日本が好きな外国人程度の認識。まさか「外来語を全て無理やり日本語に翻訳する」とは夢にも思わないでしょう。この状況で仕掛け人さまと言われても、それが「プロデューサー」であると初見の人に伝わるには若干の思考が要されます。物語が醸成しきったタイミングだとぶっちゃけ邪魔です。

11話ではさらに、こけら落とし公演のトップバッターをTeam6thが担当。Aメロに入るまでの間奏で、エミリーが「皆さん!ようこそ劇場(げきじょう)へ!」みたいなことをマイクを通じて喋ります。ここまで散々「劇場(シアター)」のこけら落としと色々なキャラクターが言っておきながら(=外向きにも「シアター」として宣伝していることが予想される中で)、絶対に劇場をげきじょうと訳してしまうエミリーにそのセリフを任せてよかったのか?と思ってしまうわけです。この二言にはエミリーの特徴が詰まっているとも言えますが、ちょっと浅慮のままバランス調整のために挿入されているかなというのが正直な感想です。喋ってくれてよかったけどね。

 

12話では、ソロ曲を披露するまつりをモニター越しに眺め「さすがまつりさんです……!」と賛美するセリフがあります。描写こそされていませんが、Team6thの間に確かな絆が生まれている証拠と言えます。直接の会話こそありませんでしたが、これがのちに濃厚なCharlotteCharlotte絡みにつながると思うとニヤニヤが止まりません。

エミリーのセリフについては、はっきり聞き取れるのは以上の5つでした*1。ちょっと色々言いましたが、今回が初地上波となる39人平等に機会を与えるのにどうしても限界がある中、よく頑張ってくれたと思います。エミリー語について、もうちょっと描写が丁寧だったら良かったかなとだけ。

なお、セリフでこそありませんが、最後39人が出てきて「ありがとうございました!」と観客にお辞儀しながら画面がブラックアウトしていく中、(おそらく)エミリーだけは最後まで頭を上げずにお辞儀をしたままでした。こういう細かい丁寧な描写は本当に抜かりがないですね。右下のほうにいますので、まだ観る機会が残っている方はぜひ確認してみてください。

 

Screenshot_20230925-120617.png.webp

なお、エミリーについてはゲームの「Rat a Tat!!!」イベント内にてセンターに抜擢され、イベントコミュ内で前日譚が比較的詳細に描かれています。英国出身であるエミリーが大和撫子を目指すうえでの苦悩……。補完と言ってしまえばその通りですが、アニメの世界線における彼女の気持ちを知ることができる貴重な機会となっていますのでぜひご覧ください。

なお、イベントのセンターになったため、アニメ衣装にエミリー専用のアナザー衣装(写真)が追加されました。全員共通のフォーマットに、エミリーのイメージカラーがあてがわれたこの衣装、特別な思いを抱かずにはいられません。このイベント中に入院したけどな。入院については忘れないうちに記事書こうかな。

 

徳川まつり

最高にまつり姫してて良かったです。もう姫の活躍というかハイライトは第3話に尽きるでしょう。

初登場時には白馬(?)に乗り、独特な口調で未来たちを若干困惑させます。初見の人たちも「なんか変なのが来たよ」と思うことでしょう。

場面は変わり、未来たちが新たにメンバーとして加わり、先輩になったことを意識しすぎるあまり苦悩を抱える百合子。居合わせた姫はすかさず気を配り、「見せたい場所がある」としてまだ建設途中の劇場に連れていきます。百合子にも「みんなに見せたい場所」を共有してもらい、未来たちと通じ合うきっかけを作ります。「ふわふわしているようで、実は周りが一番見えている子なんですよ」と制作側の声が聞こえてくるような、丁寧すぎる描写に悶絶させられてしまいました。

 

武道館の次は、映画館で輝く!「アイドルマスター ミリオンライブ!」アニメ劇場先行上映が決定(画像8/10) | 最新の映画ニュースならMOVIE  WALKER PRESS

なぜこんなにも根がしっかりしている子が、はっきり言ってしまえば変なキャラを演じて、夢の世界であるアイドルを目指しているのか。これは私がまつり姫に惚れてしまった理由でもありますが、彼女のまっすぐさ、愚直さです。これ詳しく書いちゃうとみんなまつり姫の担当になっちゃうんじゃないかな。姫のプロデューサーになる覚悟がある人だけが、この矛盾を考えてみてほしいのです。

Team6thにおいてセンターを任されているのも、メンバーへの心配りが人一倍できるからなんだろうなと考えると非常にほっこりします。輝いてたね。

妹との話についてはぶち込むと話がぐちゃぐちゃになるので、カットして正解だったと思います。仮に2期があったとしても、別にやらなくていいかなと思っています。

 

真壁瑞希

濃厚なみずももが摂取できたので良かったです。7話での扱いは残念だったけど、4話のあのシーンで心が洗われますよね。本当に。

原っぱライブの無茶な提案に対して、放任していた結果話がどんどん大きくなっていったんだとプロデューサーを責め孤立してしまう桃子(余談ですが、ここで提案者の未来を否定していないのは緻密に作ったんだろうなと思います)。こう、アイドルがちょっと俯いちゃったときってプロデューサーが声をかけにいくのがテンプレですが、喧嘩相手がサシで向かうとは思えなかったので誰が桃子に近づくかと思っていたら。

 

瑞希かよ~~~(クソデカ感嘆)

ポーカーフェイスに見えるけれど表情豊かで、周りも見えている瑞希。一人っ子ながらもイケメンお姉ちゃんっぷりを見せるみずももカップリング。「Cut. Cut. Cut.」というデュオソングもあるので、ぜひ聞いてみてください。

 

渡部恵子(わたなべ🐰) on X: "タイムシフトでミリラジを聴いていてビックリしました…! ミリオンキャスティング、応援頂いた皆様本当に本当に…ありがとうございます。  ホラーのガチさに謎の定評のあるミリシタ、、どんなストーリー・キャラ付けになるのか…ドキドキです ...

そんな2人の友情がきっとズタズタにされる劇中劇「現代伝奇ホラー」のイベントは10月からスタートです!!!!なんでこのタイミングなんだよ!!!!!!!!!

 

大神環

もうずっと元気でかわいかったねたまき。不安に思ったことも正直に言ってくれるし。笑顔でいてくれるし。癒し枠です。

もう少しアステリズム組の絡みがあるかと思っていたのですが、3人が一緒になって行動する前にチーム分けが始まってしまったのであまり見られず。育ちゃんとたまきはあまり掘り下げがなかったので、2期があるとすればTIntMe!の需要を回収するのは必須事項でしょう。

あと7話!!!小6をあの高さから落とすなよ!!!!!可憐は百歩譲って事故だしエミリーの出番についても目を瞑ったとしても、あそこだけはマジで許さんからな!!!!!!

 

ロコ

比較的全体を通して出番があったこともあり、突拍子もない部分だけでなくしっかりとデキる部分、両方がしっかりとクローズアップされたと思います。ロコナイズされた言語についてもしっかり翻訳が入ってギャグとして昇華されていましたし、傘を持ってひらひらするシーンとか、ちょっと危なかったけど振る舞いかわいかったね。

 

アイドルマスター ミリオンライブ! - pixivFACTORY

ひとつ大きな活躍として、「ロコがミリオンライブのパピヨンマークをデザインした」という描写があった点は非常に気になりました。ロコの設定を大きく生かしたうえで「アイドルみんなでつくるライブ」という演出に一役買っていましたが、ちょっとアニメオリジナルの設定にしてはあまりに大きいものだと思います。私の知る限り、このロゴをロコがロコナイズしたというのはアニメが初出設定です。今後この設定が別の世界線、たとえばミリシタ内で触れられるのかは注視していきたいところです。

第3幕にあたる部分ではどうしてもフェードアウトしてしまいましたが、それでもミリアニにおいて非常に大きな意味をもったキャラクターになっているのは間違いないです。よくやったねロコ。愛おしい。

 

野々原茜

茜ちゃんねるの設定が非常に良かったですね。時々出てきてはいい具合にかき乱しながら、ぷっぷかさんあたりにしっかり弄ばれる美しい流れ。短い尺で「茜ちゃん、暴れちゃうぞ!」みたいなノリで1話持っていったらヤバかったかもしれませんが、3話のほどよい暴れっぷりで済んで良かったです。劇場特典との連動も茜ちゃんを感じることができて非常に良かった。

賑やかしに一役買っていたのは間違いないですし、茜ちゃんらしいと言えばらしいのですが。「アイドルの茜ちゃん」をほとんど見れなかったのはちょっと心残りかなと思いました。カワイイは努力なしには生まれないのだっ!

と偉そうに言いましたが、茜ちゃんを副担当に迎えたのはつい最近のことで。私もまだまだ分かっていない部分がたくさんあるので、これからもっと知ることができたらと思います。2期があって、十分な尺があれば掘り下げ回が欲しいなって思います。

 

アイドルマスター ミリオンライブ! テレビ東京アニメ公式

そういうわけで、ミリアニを見てきてすぐの感想というか、担当についての思いを推敲せずに殴り書きさせていただきました。これが率直な思いということで、お目汚しについてはどうかご容赦ください。大筋のストーリーについては言うことないんですよ、本当に。それは私が書いてもどうしようもないと思ったから書かなかったの!

ミリアニに興味はないけど、ここまでブログは流し見したよって方もひょっとしたらいるかもしれませんので今一度、10月8日(日)の朝10時から本放送が始まるミリオンライブをぜひよろしくお願いいたします。見てね!

以上、ミリオンの担当について思ったことを書いていきました。ミリオンの担当については。

 

 

 

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 

9話でエミリーの摂取過多にならないように構えてたけどさあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 

そっちが来るとは思わないじゃんかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 

こっち向いてウインクするじゃんさああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 

もうほんとさ

 

 

ミリオンライブ最高だわな

 

 

*1:11話にガヤで「~~です!」と言っているのは聞こえる。プラス笑い声はある。

春の西日本侵略③──桜が散る音は静かで

4月2日(日)

前日に東京を発ち、1日半にわたった東海道すごろくを終えた一行。軽い打ち上げ的なサムシングを実行し、11人は神戸駅で解散となりました。新幹線で当日中に東京へと帰る人、18きっぷで来た道を戻る人、ついでとして関西に滞在する人。ええ、私はこうして「春の西日本侵略」という題でブログにしているわけですから、引き続き関西をうろつきます。八川です。帰宅までもう少しお付き合いください。

 

そんな往路の一大企画「東海道線すごろく」は3本立てで記事にしております。当ブログの注目記事として執筆時点でもTOP3を独占しているのですが、時々順序が「前編>後編>中編」となっており、読まれていること自体はありがたいのですがしっかりと中身を把握されているのかいささか不安になります。戦略が結構複雑なので、まだの方はぜひ飛ばさずに読んでみてください。

localkisuki.hatenablog.com

なお本記事は春の西日本侵略シリーズのPart3となっておりますが、Part2までとは別の旅行となっています。こちらは特急乗り潰し三昧です。ぜひ合わせてお読みください。

localkisuki.hatenablog.com

さて、私・八川と、東海道線すごろくで逃げ切りツインテールとして行動を共にしたわかきゅーさんYONOASOBIふりうりさん3人は大阪で新快速を乗り捨て、新今宮まで環状線を内回り。新今宮からは大和路線に乗り換え、JR難波を目指します。車両は2023年度をもって引退予定、絶滅寸前の201系電車です。

 

大和路線天王寺から大阪環状線に直通する大和路快速区間快速と、そのまま大和路線本来の終点であるJR難波を目指す快速・普通の2系統があり、201系は後者にしか入らず、本数も減少傾向にあります。私は4年前におおさか東線、大昔に中央線でも乗車したことがありますが、ひょっとすると最後の機会かもしれません。

編成番号で言うトップナンバーのND601編成が、車番と運用番号を揃えて来てくれたのはちょっと嬉しいですね。

 

今日はこれ以上鉄活動をする予定はなく、なんば到着後は一行でミナミを練り歩き、ミリマスとコラボ中のソフマップへ。左から真壁瑞希馬場このみ北上麗花の3人が出迎えてくれました。めぼしい物はなかったので買いませんでしたが。

このあとは近鉄日本橋まで歩き、鶴橋で八尾に向かうわかきゅーさんをお見送り。私とふりうりさんは京橋に同部屋の宿を取っていたので、この日は早々に宿に到着し終了です。関西まで来て消極的な行動ですが、すごろくで疲労が溜まっていたので仕方ないですね。

なお、わかきゅーさんはこの後姫路で1泊、広島に足を運んでサンライズで優雅に東京へと帰っていきました。うらやましい。

 

4月3日(月)

ソフマップの次の写真が、京橋にあったよく分からない信号機でした。おはようございます。本日の宿は岡山県新見市です。引き続き18きっぷで移動していきますが、新見には終電で到着する予定。乗ったことのない路線を乗り潰しながら向かおうと思います。

 

というわけで、京橋からはJR東西線に乗車。大阪市街地を東西に貫く、1997年に開通した比較的新しい路線です。京橋方は学研都市線と、尼崎方はJR神戸線JR宝塚線相互直通運転を実施しており、直通先では優等種別となる列車もありますが、JR東西線内は各駅に停車します。

 

大阪城北詰です。学研都市線は、JR東西線が開通するまで京橋よりもう1つ先、当駅にほど近い位置にあった片町駅を起終点としていました。国有化される前、私鉄だった頃に独自のターミナル駅環状線の内側に作った名残*1ですが、接続路線がなく利用客も少なかったため当駅に振り替えられる形で廃止されました。学研都市線は起終点駅を失った影響で、JR東西線とはほぼ一体となって運行されています。当駅の仮称は片町駅でした。

 

大阪天満宮です。大阪環状線にある天満駅は「てんま」なので、ちょっとややこしいですね。駅名標は大阪メトロの接続駅が記されている珍しい形態をしています。こちらも仮称は南森町駅と同一だったそうで、その名残なのかもしれません。

 

北新地駅です。大阪駅の至近に所在しており、地下道で連絡しているそうです。特殊な経路であれば特例で乗換駅として扱われるようですが、普通に乗っていれば適用されることは無いと思います。仮称は「桜橋駅」で、正式決定時には桜橋地区の人々が「桜橋北新地駅」への変更を求めていたとか。

 

仮称の話が続きますが、新福島は元々「福島駅」として開業予定でした。大阪環状線の福島駅とは若干離れていますが、阪神線の福島駅が至近に位置するためです。紛らわしさが勝ったようです。

 

新福島駅を出ると大阪環状線から離れ、淀川へ向かう途中に海老江があります。阪神線の野田駅と接続していますが、離れたばかりの大阪環状線にも野田駅が所在するため、仮称は「野田阪神」でした。先に開通していた大阪メトロ千日前線阪神線との乗換駅であることを強調するための駅名で、もしこれが採用されていれば他社線を駅名に含むJR駅が誕生していたことになります。

 

御幣島駅です。JR神戸線で言うと塚本駅あたりの位置になりますが、20分ほど距離があります。仮称は「歌島橋」で、「歌島」は隣の駅「加島」が転訛したという説があるそうです。実質的に同じ駅名が2連続になっていた世界線もあったかもしれません。

 

加島駅です。JR神戸線の高架下にありますが、そちらに駅はなく単独駅となっています。仮称は「竹島」で、当駅の北口が「加島」、南口が「竹島」という地名のようです。配慮かは分かりませんが、南口の第1種駅名標は「竹島東口」「竹島西口」と記されており、「加島駅」の記述はどこにもないらしいです。改札出ておけば良かったな。

 

日中ダイヤは7分30秒おきに1本。京橋方面は学研都市線内普通・区間快速が、尼崎方面はJR神戸線直通の普通西明石行と、JR宝塚線直通区間快速塚口行がそれぞれ交互にやって来ます。これにてJR東西線の駅巡りは終了、やって来た塚口行に乗車します。

 

尼崎駅からたった1駅、終点の塚口駅に到着。本来区間快速の通過駅で、かつては日中でも宝塚まで直通していましたが、本数削減に伴って折り返しができる塚口折り返しに変更となった経緯により、当駅折り返しの列車のみ停車駅となっています。発車標の3本目も区間快速ですが、こちらは大阪発着の純粋なJR宝塚線として走っている列車です。

 

尼崎駅で、午後の新幹線で東京に戻るふりうりさんとお別れ。ここからは3日目にして初めての単独行動です。時刻はちょうど正午を回ったところ。深夜の新見着まではまだまだ時間に余裕がありますので、このままJR宝塚線を下ります。

 

塚口駅からは、高槻駅から直通してきた宝塚行の普通列車に乗車します。この高槻始発は尼崎でJR神戸線から離れるわけですが、先述のJR東西線からの西明石行普通と連絡します*2JR神戸線JR東西線JR宝塚線音楽のシャッフル再生ボタンのような運転系統をしています。

 

宝塚駅に到着。接続列車の前に、山陰本線城崎温泉まで向かう特急こうのとりがやって来ました。君どこにでもいるね。くろしおと同じく、やはり北陸本線を追われた289系です。どうしても北陸の顔というイメージが拭いきれず、そこらへんを走っているのは強烈な違和感があります。

 

篠山口(ささやまぐち)まではこちらも西日本の顔・223系で向かいます。てっきり新快速たちと共通運用が組まれているのかと思いきや、こちらは旧来の221系程度の性能に調整された6000番台という別区分で、前面の貫通扉にオレンジ色の線を引いてしっかりと区別しているようです。JR宝塚線から221系は撤退していますが、それ以前は221系が受け持っていた運用のため、同程度の性能で十分と判断されたようです。

 

宝塚からたった1駅、まだまだアーバンネットワーク範囲内のはずである生瀬駅の時点で播磨徳久駅西日本私的遠征④参照)のように日差しで色が抜けきった駅名標地帯に迷い込んでしまいました。いい感じに咲いている後ろの桜とあまりにミスマッチです。廃線危機ってわけでもないんだから交換してあげて。

 

篠山口に到着。「JR宝塚線」の愛称は当駅までで、ここからは正式名称の「福知山線」として案内される区間に入ります。車両も同じ223系ですが、こちらはワンマン運転対応の5500番台です。別線区ですが嵯峨野線内で221系と併結運用を行うため、5500番台にも識別用のオレンジ色の線が入っています。

 

せっかくの初乗車区間でしたが、車内でやよい軒の親子丼*3を食べたのち爆睡してしまい次のカットは終点の福知山。1日ぶりに京都府に戻ってきた形になります。福知山駅はそんな京都から延びてきている山陰本線との乗換駅で、京都丹後鉄道の宮福線も乗り入れています。

 

福知山は各方面を結ぶ特急列車の接続駅として機能しており、北近畿高速ネットワークを形成する特急同士が接続を取り合います。左から、京都丹後鉄道の天橋立から当駅を境に山陰本線へ直通する特急はしだて京都行、山陰本線城崎温泉を起点として福知山線に入る特急こうのとり大阪行、京都から城崎温泉へ向かう純粋な山陰本線特急の特急きのさき城崎温泉行です。287系が3本同時に並ぶ光景は圧巻です。

 

特急はしだての発車からほどなくして、4番のりばに新大阪始発・福知山止まりの特急こうのとりが入線してきました。顔は違いますが、こちらも宝塚で見た289系です。到着後、福知山を目的地としてそのまま改札へ向かう客と、向かい側のきのさきに乗り継ぐ客が半々ほど見受けられました。特急街道な福知山ならではの光景と言えるでしょう。

 

私は18きっぷ利用なので、特急列車がすべて出払った後にひっそりと入線してくる普通列車に乗車します。山陰本線下り、普通豊岡行です。車両は国鉄型車両の113系、数日前に草津線から撤退したばかりの車両と同じ緑一色の塗装でやって来ました。こちらではもうしばらく走りそうですね。

 

城崎温泉から先は以前はまかぜ西日本私的遠征②参照)で乗車したことがある区間だったので、途中の和田山播但線に乗り換えます。寺前の非電化区間気動車のキハ40、まさかの1両です。豊岡行の到着を待ってから発車するダイヤのため、ほとんどの座席が埋まっていました。これは寺前まで立ちっぱなしかと思いきや、すぐ隣の竹田で運良く座席にありつけました。やはりはまかぜ停車駅は偉大。

 

生野駅。非常に見にくいですが、窓から望める駅名標の矢印が左側にしかついていません。ここは日本では珍しい右側通行の駅です。和田山側から左側通行を守って左ホームに入線しようとすると、線路分岐が左側のため上りの勾配中に速度制限がかかってしまい、蒸気機関車では勾配を上りきることができなかったため、やむなく線路がまっすぐになっており速度制限のない右ホームを本線とした名残が今でも続いているというわけです。ちょうど列車交換するダイヤで、実際に経験すると猛烈な違和感がありました。

 

寺前駅から終点の姫路駅までは1998年に電化された区間となりますが、運用車両はかつて3447両を数えた国鉄通勤型車両の代表格・103系です。かつて首都圏でも大量に見られましたが、2006年を最後に撤退。JR西日本では近年まで大阪環状線大和路線など第一線で活躍を続けていましたが、時の流れには抗えず運行終了。残すは加古川線JR九州筑肥線とここ・播但線のみとなっています。

とりわけこの播但線は朝に1往復だけ221系が乗り入れてくる以外は全て103系で運用されており、キハ40形と合わせて国鉄時代から時が止まったような線区となっています*4。しかも100km/h出します。元気なおじいちゃんです。

 

そんな103系の爆走を堪能し、列車は姫路に到着。4両で上ってきましたが、夕ラッシュが始まっているため姫路で2両ずつに分割して17時48分の寺前行・18時10分の福崎行に分かれるようです。かつては首都圏で15両を成した同形式ですが、こちらでは利用実態に合わせた柔軟な運用が組まれていて興味深いですね。

 

まだ外は明るいですが、もうすっかり夕飯時。姫路駅から至近のスーパーで何かないか探していたところ、駅弁フェアと題しながら売れ残っているかわいそうな駅弁を発見。但馬牛牛めしです。ここらの牛と言えば神戸牛が有名ですが、神戸牛は但馬牛の中でもとりわけ出来の良い肉に名づけられるようです。但馬牛自体、他地域の牛と交配することを避けてきた純粋な種ということで、それだけでも価値が高いそうです。

 

というわけで、4割引かつ1日遅れではありますが、東海道線すごろく勝利の祝杯を上げようと思います。運ぶ最中に若干崩れちゃいましたが気にしないことにします。さすがは神戸牛のポテンシャルを持っているだけのことはあるのでしょうか、やはり美味しかったです。超高価な牛肉って食べたことがないので、比較するほどの肥えた舌は持ってないのですが。

買っておいて身も蓋もないんですが、牛肉って安めのものを焼肉屋で白米と食べるのが何よりも美味しいと思います。実際に神戸牛を食べるとなると、お肉に対して必要以上に気を遣っちゃいそうなんですよね。食べ物への感謝は忘れないながらも、食べる自分が主役くらいの心持でバクバクいくのが精神衛生上最も優れていると感じました。

 

姫路からはいよいよ姫新線に入ります。路線名の通り、姫路から新見まで乗り通しで本日の宿を目指します。まずは19時24分発の佐用行。列車を待つ人々で大行列ですが、そのほとんどはベッドタウン化している播磨新宮までの駅で降りていきます。2両編成ですが、乗っていた車両は播磨新宮を出た時点でたった6人になってしまいました。車内は快適になりましたが、なんだか寂しい気がします。

 

佐用からはみんな大好き・キハ120形の縄張りです。津山駅から勝間田・林野までの客を乗せて佐用までやって来た運用の返しであるため、利用客の少ない駅をすっ飛ばす快速運転を行います。もちろん大して早くはないです。ただしこの運用に限っては「返しは需要が少ないから快速」というより「津山からの津山線に間に合わせるために快速」という側面が強いように感じます。

 

勝間田駅美作江見行の普通列車とすれ違い。交換駅が少ないため、この美作江見行は快速津山行を津山線に接続させるために、何が何でも定刻で勝間田までやって来る必要があります。そのためか、前運用である中国勝山発津山行が快速運用になっています。津山からは(一応)各駅への需要があるため普通列車となるので、方向は変わらないのに別列車として運転される、津山周辺では珍しい運用です。なお、津山中心主義だから列車番号を変えるというわけではなく、下りに佐用発新見行があります。

 

そんな岡山県北部の中心地・津山に到着。津山からはキハ40系列の中国勝山行に乗車します。普段はここもキハ120形の縄張りですが、津山~中国勝山駅間の数往復に限ってはキハ40形が運用されます。反対に、キハ40形のテリトリーである津山線にも、キハ120形による普通列車が何本か設定されています。

 

普段は両運転台*5のキハ40形を2両繋いで運転されますが、この日は片運転台*6のキハ47形との混結編成でした。このあたりだと超貴重!というわけでもないようです。たぶん。

 

中国勝山に着き、跨線橋を渡ると本日最後の列車・中国勝山始発の快速新見行が待ち構えているわけですが……なんと岡山地区に1本だけの浜田色が充当されているではありませんか!!

 

先ほど乗車した快速津山行との比較。車体は同一ですがラインカラーが異なります。浜田色であるキハ120-357は塗装の通り浜田鉄道部に在籍し、山陰本線などで運用されていたごく普通の車両でしたが、2020年に岡山色のキハ120-358が芸備線で脱線・廃車に。その代替として、浜田色のまま岡山に転属してきたわけです。

 

確率にして16分の1。2022年3月・12月には見ることすら叶わなかったため、3度目の正直、念願の遭遇です。外見以外は何も変わりませんが、しかしやはり格別感があります。なおこの運用は休日運休なので、中国山地に興味を持たれている方はご注意を。

 

列車は途中月田と刑部のみ停車し、富原・丹治部・岩山は通過します。利用客数を見ると妥当な数字ですが、乗降は全くありません。この浜田色は今、私のためだけに走っている貸し切り列車です。新見の留置線に帰ってるだけとか言わない。

 

23時34分、姫路から4時間強。姫新線の158.1kmを走破し、終点の新見に到着しました。最後の最後に嬉しいサプライズでした。これはよく眠れそうですが、明日の朝も早いのです。

予定では姫新線の4時51分発快速中国勝山行に乗車し再び姫新線を戻ろうとしていましたが、浜田色が来てしまった以上、思い切ってここは明日の浜田色が入る運用に乗車しようと思います。浜田色が入る運用の選択肢は前述の姫新線ともう1つ、私が初めて新見にやって来た時に乗車したあの快速列車があるのです。

 

運転士さんが明日の運用に備え、手回し式の方向幕を回し始めました。

 

快速 備後落合

 

次回 世界一暖かい春

ド田舎の2駅分徒歩、キハ120との戦いが始まる。

*1:当時は環状線ではなかったものの、既存路線より1駅内部に食い込むイメージとしては仙石線あおば通駅が近い。

*2:反対に、乗車していた塚口行は該当する接続列車がなく、高槻始発のJR神戸線普通まで10分ほど待たされます。

*3:京橋でテイクアウト。旅行支援適用で0円。

*4:先述の通り電化は1998年のことなので、1987年以前の国鉄からの運行形態が保たれているわけではない。

*5:列車の前後ろ両方に運転台がついている形態。1両で運転可。

*6:列車の片方に運転台がついている形態。片方に運転台がないので1両運転不可。基本的に片運転台+片運転台を繋いだ2両で運転される。

HAPPY Re:BIRTHDAY

ぐうたら過ごしていると、もう5月も7割が終わってしまいました。信じられない。八川です。

今回の記事は自分語りですが、今までなんとなく使い分けていたハンドルネームを明確に線引きするという自己満足の「宣言」です。結論から申し上げますと、今日をもって「矢川」というハンドルネームを表立って使用することはやめます。という話です。

 

先ほど当たり前のように「八川です」と名乗りましたが、私はかつて「矢川」というハンドルネームをメインに使用していました。2019年に画像のアカウント"Ykw_Victorique"*1Twitterを始めたものの、ログインできなくなったため同年中に"Yagawa_Swlake"を新設。この時点で「矢川」を名乗るようになりました。"Swlake"は出生地・諏訪の諏訪湖から採っています。

その後、2020年にパスワードを思い出し再び"Ykw_Victorique"にログインできるようになりました。これで"Yagawa_Swlake"は用済みとなったわけですが、この時点で後者の稼動期間のほうが長くなっていたため、メインアカウントは据え置きながらYkw_Victoriqueをサブアカウントとして運用することにしました。

 

f:id:E_Kisuki_Yakawa:20220307164832j:plain

ここで初めて「八川」を名乗ることにしました。「矢川」のサブアカウントを名づけるにあたり、分かりやすいハンドルネームを自分なりに考えた結果でした。

矢川駅は東京都にある南武線の駅*2で、八川駅島根県にある木次線の駅です。「やわ」「やわ」と読みが近く、サブアカウントであることも分かりやすく、わりと良いネーミングセンスだと当時は自惚れていました。しかしサブであるはずの八川への浮上頻度が増え、徐々にこちらがメインアカウントしていきます。そのため、私が運営している「ATOS放送各駅現況」wikiや、ATOS放送をアップロードしているYouTubeチャンネルでは「矢川」だけれど、Twitterやブログでは「八川」というちぐはぐな状態が1年近く続いていました。

 

私としては「矢川」という名前を主軸においた前提での「八川」だったので、なるべく「矢川」を使い続けようとも考えたのですが、今年の初めにひっそりと"Yagawa_Swlake"を休止しました。全く使わなくなっていたこと、名義を統一したほうが関わってくださる方々にも分かりやすいと考えたうえでの決断でした。これで"Yagawa_Swlake"は正式に(?)稼働をやめましたが、矢川の名義を捨てるつもりはなく、アカウントも記録として削除せず残しておこうと思っています。万バズもしたし

 

YouTubeチャンネルも改称していますが、改称してから1本も動画を出していないため仮に登録されている方がいらっしゃってもお気づきになっていないでしょう。アイコンも変えようか迷いましたが、誰か分からなくなりそうなのでやめました。
余談ですが、最近追加されたユーザーID「ハンドル」は"Pizzicato_eight"としました。私が尊敬してやまないバンド「ピチカート・ファイヴ」のもじりです。エイトなのは言うまでもなく八川だからですね。かつてアイコンにしていたローゼンメイデン金糸雀というキャラクターの精霊もピチカートという名前なので、個人的に気に入っています。

 

YouTubeでは基本的にGoogleアカウントの名前がそのままハンドルネームとなるため、姓を「八川」、名を「ゆき」に変更しました。この「ゆき」は「ちゃんと人の名前」「同じ木次線利用客0人コンビの油木駅である」「かつて存在した八川行きっぽい」「八川駅は冬季に大で営業休止する*3」というフォースミーニングです。これ、褒められていいと思ってます。ダブルじゃなくてフォースですよ!フォース!

つまり、昨年末に考えついたこの「八川ゆき」というハンドルネームの語感と完成度が気に入ったので、このたび矢川の併用をやめようと思った次第です。ということで、本日以降、鉄道関連の活動における名義は「八川」に統一します。「八川ゆき」はフルネーム的な立ち位置でときどき使っていこうと思います。統一できてないじゃん。

 

ただし、すべての名義を「八川」「八川ゆき」とするわけではなく、ニンテンドースイッチのユーザー名や2月に開設したアイドルマスターアカウント"Showticbuy"、その派生では「やがさ」名義を続けます。「矢川」と別の雑多アカウント名義を掛け合わせたのが基で、アイマスで仲良くしてくださっている方々にはすでに「やがさ」で定着しているというのが大きな理由です。当然ですがATOS放送各駅現況wikiTwitterアカウント"ATOS_JREast"も変更しません。これ八川にしちゃったら自分で混乱します。

 

最後に、自分から「矢川」を名乗ることはやめますが、今まで「矢川」と呼んでくださっていた方々の二人称を制限するつもりはありませんので、今後も「矢川」と呼んでいただいて仲良くしていただければと思います。名前が変わっても中身は子どものままですが、今後ともどうかよろしくお願いいたします。八川でした。

 

*1:当時は「イナギ」という仮ハンドルネームで、IDも"Kitayono_Inagi"でした。

*2:矢川の由来は矢川駅ではないです。

*3:出雲横田備後落合駅間は、多くの積雪が確認されると冬季運休となり春までバス代行輸送となります。

春の西日本侵略②──波にぷわ、身をあずけ

岡山駅の写真を眺めていると、岡山に行きたくなりますね。きびだんごがなくとも餌付けされてしまっているようです。八川です。

 

「どこまで4days」で3日間特急を乗り回す西日本旅行、前回は16時台に普通列車岡山駅まで下っていたところで終わりました。ここからは伯備線の陰陽連絡特急「やくも」で山陰を目指します。

やくもは日本最後の国鉄電車による定期特急列車として大きな注目を浴びており、10本*1中2本がリバイバル塗装に。2022年に国鉄特急色が復活し、2023年には往年のスーパーやくも塗装が復刻。今回は復刻されたばかりのスーパーやくも塗装の列車に乗車します。固定運用なので確実に当たります。

 

しかし、この日はスーパーやくも塗装4両の中間にあたる2・3号車には、増結用であるゆったりやくも塗装の車両が組み込まれています。つまり色編成です。これは偶然ではなく、運用と車両塗装順序の都合上生まれたもので、2月20日から3月15日までの期間限定の措置として発表されていました。つまりこの日、この運用が混色の最終列車なのです。明日からはスーパーやくもに塗り替わった増結車両を組み込んだ完成形での運転となりますが、こんな楽しい形態に乗らないわけにはいかない!ということで乗車を決めたのでした。

 

17時05分、岡山を出発。車内は至って普通のやくもですが、広告表示にはスーパーやくもが現役バリバリ最前線だった頃の写真が収められていました。また、当時の再現要素として車内チャイムには電子オルゴールの鉄道唱歌を使用。これは音鉄にはたまりませんね。

 

なお、381系はいわゆる"振り子式特急"で、カーブの際に車体を傾斜させることで減速せずに高速運転することができる技術を搭載しているのですが、酔う人はかなり酔うようで、洗面台にはエチケット袋が備え付けられていました。気分が悪くなる前提の仕様になっています。配慮はありがたいんですけどね。

 

混結最終運用にもかかわらず車内は空いており、米子でほとんど下車してしまいました。終点までこの車両に乗車していたのは4人だけ。もうちょっと人がいるかなあと思っていたのでちょっと意外でしたね。

 

出雲市駅に着くころには外は真っ暗。最終運用を終え車庫に戻り、翌日からは中間車を入れ替えて"完全体"と姿を変えます。先頭車はパノラマグリーンと呼ばれる展望車両で、JRになってから先頭車化改造された形式となります。個人的には「スーパーくろしお」のイメージが強いですね。

 

6号車はごく普通の381系です。外が真っ暗ですし、なるべく国鉄時代に近い姿の車両に乗車したかったので今回は最後尾のこちらを選択しました。スーパーやくも塗装なのに国鉄らしさを求めるというのも矛盾していますが、JR初期の雰囲気を求めていると言えばなんとなく私の好きな時代が伝わりますかね。

 

側面。国鉄特急色をオマージュした前面塗装の側面処理と「SUPER YAKUMO」の90年代感がたまらないですね。やくもにはもう1色、緑と灰色を基調とした「やくも」色*2があるので、そちらの復刻にも期待したいところです。

 

そんな「やくも」は2024年から新型車両である273系に置き換えられることが決定しています。個人的には塗装ではなく前照灯が気に入らないんですが、実車が出れば手のひら返ししてそうな気がします。将来的にはこの車両に381系塗装復刻とかやったりして。

 

隣のこちらはHoneyWorks関連のアニメ「ヒロインたるもの!」です。主人公の女の子・ひよりが出雲出身ということで出雲市とコラボしているようですが、実際にアニメに登場するのはほとんど東京です。

 

出雲市からは、普通米子行きで山陰本線を戻ります。途中、下り列車の遅延が影響し直江駅での交換予定列車を荘原駅で待ち合わせる変更があり、ホームに降り立ったところ外国人の方から「松江?*3」と言われたため、「イェス、ディスイズ松江!」と返答し人助けをしました。良いことをすると気持ちが良いですね。

 

22時30分、米子に到着。ここからさらに山陰本線を上ることもできますが、この日は米子に泊まります。行動だけ切り取ると、やくもで降りるつもりが寝過ごして普通列車で戻ってきた人のそれです。

 

米子駅すぐ近くのラーメン屋さんは看板がひっくり返っていました。一時期首都圏で腐るほど見た上下反転の広告を思い出します。そういえば、去年の12月に鳥大でも牛骨ラーメンを食べましたね。調べたところ鳥取のご当地B級グルメだそうです。美味しいからもっと有名になっても良いんじゃないかなあ。

 

おはようございます。3月16日(木)、とうとう最終日となりました。おおよそ最終日のスタート地点とは思えませんが、最終日です。石見神楽ラッピングをしながらも島根から遠ざかる悲しい倉吉行が本日の初電です。

 

倉吉は、アニメやってそうでやってないコンテンツランキング2位*4と勝手に決めている「ひなビタ♪」の聖地として積極的にコラボしています。行先としては良く聞きますが、米子と違って一般的な知名度は低い気がするので、良い取り組みだと思います(雑)

 

倉吉からは始発の「スーパーはくと」に乗車します。智頭急行線を経由して陰陽連絡を担う特急で、全ての列車が京都駅まで直通します。いつか乗った「はまかぜ」よりも速い・安い・うまい(自動販売機があるので)と3拍子揃って優れている気動車特急です。なお「どこまで4days」は智頭急行線も範囲内になっているので、追加料金は不要です。

 

夜明け前の山陰本線を駆け抜け、鳥取からは因美線に入り、智頭からは智頭急行線に直通して陰陽を縦断します。鳥取は6時34分発。はまかぜ2号*5鳥取を6時ちょうどに出発していますが、こちらのほうが先回りして姫路~大阪へ先に着くことになっています。

 

ダイヤ通り動いてくれればの話ですが。

 

貨物列車が踏切で立ち往生してしまったため、智頭急行を抜け山陽本線に入った途端大幅に減速。複々線区間では普通列車に抜かれるなどし、結果的に60分遅れとなってしまいました。前日のくろしお遅延は楽しめましたが、この日は焦っていました。乗り継ぎの列車に間に合うけど、間に合わなくなるからです。

 

本来の到着時刻である9時53分から長針が一回りし、10時55分ごろ京都駅に到着。新大阪からはかっ飛ばしましたが、普段から速い区間では遅延回復することは困難なようですね。

 

京都からは数分遅れのサンダーバード17号に乗車。1日1往復の和倉温泉直行便です。本来であればスーパーはくとで京都着後、新快速で大阪に戻りサンダーバード17号に始発から乗車するという旅程だったのですが、余裕時分が完全消滅したため京都からの乗車を余儀なくされました。間に合わなくなるよりかはマシなのかもしれません。

 

なぜか15号よりも先に17号がやって来てしまったため、自由席を中心に車内は大混雑。指定席を確保していたため悠々自適な特急生活を送ることができましたが、「15号の指定席をお持ちのお客さま、指定車にお座りいただいて構いません」とアナウンスされていたため、大阪から私の席に座られていたら面倒でしたね。

 

敦賀を過ぎてから混雑はマシになり、金沢で客がまるまる入れ替わりました。

金沢~和倉温泉は独立した特急「能登かがり火」が走行しており、系統が分断されるのも納得の流動です。

 

14時30分、和倉温泉駅に到着。気づけば能登半島、石川県に初上陸です。JR西日本の様式で所在地が併記されている駅名標は非常に珍しく、他の温泉駅にちょっとだけあるだけだそうです。

 

特急の到着に合わせて大量のバス・ツアーガイドが待機しており、観光客をかっさらってすぐに出発していきました。ここが目的地なら私も乗っていましたが、今日はただ特急に乗りに来ただけだったので置いてきぼりです。

 

駅から温泉街までは距離があるため、一般向けの駐車場も用意されています。和倉温泉駅より北は第三セクターのと鉄道の管轄なんですが、のと鉄道の利用客は使っちゃいけないんですかね。

 

和倉温泉からは、そんなのと鉄道からやって来た七尾行の普通列車で移動します。元々は全線がJRの管轄だった七尾線和倉温泉以北がのと鉄道に移管されましたが、七尾~和倉温泉駅間に限ってはJR西日本のと鉄道の共用区間となっており、のと鉄道七尾線の列車はすべて七尾駅まで乗り入れます。

 

七尾駅です。こちらは駅前から栄えており、ただいま絶賛放送中のテレビアニメ「君は放課後インソムニア」の舞台にもなっております。のと鉄道七尾線の奥にあった能登線の終端・蛸島も「スキップとローファー」の主人公の故郷として「東京に行く時には列車を追いかける友達を窓から見送りたかったが、地元の鉄道は10年以上前に消えた」という思い出とともに登場しています。蛸島には放置されっぱなしの保存車両もあるそうです。今度はここを目的地にしたいですね*6

 

JR七尾線に乗り継ぎ、金沢駅まで戻ります。この列車が発車する前に「能登かがり火」の金沢行が先発していますが、せっかくなら普通列車にも乗りたいなあと思いあえてこちらを選択しました。接続列車に影響はありませんし、お金も浮きますからね。

 

金沢駅に戻ってきました。右上のマークはIRいしかわ鉄道のものです。2015年に北陸新幹線が金沢まで開業した際、金沢以東の北陸本線第三セクターに移管されました。このうち石川県の区間を管轄するのがIRいしかわ鉄道で、津幡から分岐している七尾線は孤立した路線になってしまいました。

ちなみに、今回使用した「どこまで4days」は通過利用に限り金沢~津幡駅間のIRいしかわ鉄道乗車が認められているので、こちらも追加料金は発生していません。

 

金沢駅といえば、駅前に鎮座する大きな鼓門ですよね。何かこういう形の伝統的な建物があるのかと思いましたが、説明文を見る限りそういうわけでもなさそうでした。しかしこの門自体にブランドみたいなものが生まれていますから、これを見るだけでも「金沢に来たんだ!」という気持ちになりますね。

 

これにて「どこまで4days」は終了。金沢からは北陸新幹線で関東に戻ります。金沢から大宮を2時間ちょっとで結んでしまうかがやき号です。速すぎて感動がないくらい速いです。サンダーバードで通過した福井と、この列車で通過した富山はどちらも初めての地でした。両県とも機会を作って降りたいものですが、自分の中ではずっと二の次になってます。

 

しかし、金沢駅で購入した駅弁は降り立ってもないはずの富山名物・ますのすし北陸新幹線コーナーにあるのが悪いですよね。だってサーモンって旨いじゃないですか。うん、しょうがない。キハ120形がいるし近いうち行く、ということにしておこう。

 

あっという間に大宮に到着。旅の終わりだけで1日かけるのも面倒ですが、あっけないのもちょっと考えものですね。まさに一長一短、はくたか号ぐらいがちょうどいいかもしれません。

東海道新幹線から始まり、南紀・山陰・北陸を観光せず突っ走った特急づくしの贅沢な3日間はこれにて終了です。車内放送は、そもそも収録を想定していなかった東海道新幹線を除いて無事に録ることができたので満足でございます。

 

おまけ。在来線ホームに降り立ってすぐ、まだ収録できていなかった夜のスワローあかぎ号を回収しました。さっきまで西日本特急を乗り回していたのはどこの誰だったのか、聞き馴染みのあるATOS放送で一気に現実へ引き戻されたのでした。

 

なお、この特急乗り回し旅行についてはこれにて完結ですが、「春の西日本侵略」シリーズでは引き続き東海道線すごろく終了後の4月3~5日にかけて行った西日本旅行を書いていきます。18きっぷ5日連続使用の珍道中ですが、よろしければ最後までお付き合いください。

*1:厳密にはメインは8本、サブが2本に増結用の編成が何両か在籍。

*2:速達便が「スーパーやくも」愛称で走っていた頃、普通の「やくも」を中心に運用。

*3:この列車が松江に行くかどうかを聞いたと思われる、というかそれ以外だとマズい。

*4:1位はよつばと

*5:2023年3月改正で城崎温泉始発に変更。代わりに4号が鳥取始発となり12時57分発に。

*6:本ブログの常套句。

春の西日本侵略①──おかごは往きます東海道

まもなくゴールデンウィークですね。しかし、その始まりを告げる昭和の日は土曜日に雲隠れ。祝日が土曜にあるというだけで損した気分になります。八川です。

さて、今回は3月改正で消滅したスワローあかぎの駅自動放送をATOS管内の全駅で集めるという異常行動をしていた頃のお話。3月14日(火)、この日は北本駅の上りを確保したところから始まりました。

 

後続の上り列車で高崎線を南下し、浦和駅でもう1本収録。これで上りのスワローあかぎは全駅での収録が完了しました。

大して放送も面白くないのですが、籠原にあかぎが停車している映像を見たときに覚えた感動を、後世に「スワローあかぎ」という存在を知った方に味わってほしいなあという大層ご立派な考えで収録してました。言語化しづらいですが、今できることでやりたいことをやりたいなあ、というゆるーい感じです。使命とか義務とか、そういう感じだと趣味が苦しくなっちゃいますからね。

 

3連続くらいでやって来る10両編成に乗りたくなかったので、浦和からは京浜東北線で東京まで乗車。前置きが長くなりましたが、ここから西日本旅行と呼べる旅程が始まります。スワローあかぎはついででした。

 

東京からはこだま号で新大阪まで。一度はやってみたかった「こだま号全区間乗り通し」です。せっかく乗るなら速いほうが良いのはそうなのですが、のぞみは速すぎて旅行してる感じがしないんですよね。彼らの需要はサラリーマンに向いていることにして、旅の始まりの充足感を求めて鈍足でまいります。とはいえ、神戸まで普通列車だけですごろく旅してからだとこだまでも十分に速いことが身をもって分かります。

 

ちなみに、きっぷは有名な「ぷらっとこだま」ではなく「EXこだまグリーン早特」というものを使用。定価のぷらっとこだまに600円ほど追加するだけでグリーン車に乗れる優れものです。チケットレスですが、改札を通る際にこのようなご利用票が出てくるためしっかり記録にもなります。

 

車両は最新型のN700S何がN700Aと違うのは分かりませんが、指定席定価の60%ほどの値段で最新型のグリーン車に4時間も座れるなんてお得なことはありません。

 

10時57分、こだま719号は定刻通り東京を出発。有楽町付近では東海道線普通列車が並走してきました。しかし、沼津までしか行けないグリーン車とは訳が違います。こちとら4時間素晴らしい座席に座っとるだけで関西じゃ、と優越感に浸るわけです。セレブは違うのだ。

 

しかし所詮は一般市民、財布の紐を緩めている場合ではないため、お昼には駅弁を買う見栄を張りながらも非常に安い部類に入るチキン弁当を食します。旨いから良いもん。

 

列車はほぼすべての駅で数分停車し、のぞみ・ひかりに抜かれたり抜かれなかったりしながら東海道を下ります。臨時のぞみに対応しているとはいえ、何も通過しないのに長時間停車するのはちょっと寂しいものがあります。

1年前に謎の新幹線課金をした思い出の地・豊橋には13時02分に到着。東京を出てわずか2時間で愛知県です。これよりも速いのぞみはもはや人類の叡智を超えた何かに思えてきます。

 

14時51分、こだま719号は終点の新大阪に到着。新幹線は京都までしか乗車したことがなく、新快速でも通過はしたことこそあれど降りたことはなかったので、真の初訪問です。シンプルですが洗練された駅名標が良いですね。

 

JR西日本が管轄する在来線ホームに移動します。こちらもダイヤ改正を控えており、4日後に隣の大阪駅で「うめきたホーム」と呼ばれる地下ホームが開業。おおさか東線が延伸する形で乗り入れるほか、今まで貨物線を経由するため通過せざるを得なかった特急たちが大阪に停車できるようになる一大改正です。それに備えて、隣の新大阪駅でもこのように発車標がワクワク状態になっているというわけです。開業してからはひたすら「大阪」って出してるんでしょうかね。

 

番線標も改正に合わせて交換済。下には改正後の案内が待機しています。今は3番のりばにおおさか東線の大阪行が入るようになっているみたいですね。

 

新大阪からは、改正後2番のりばから発車するようになった特急「くろしお」で和歌山県を目指します。くろしおに使用されている車両は3種類ありますが、こちらは最古参の283系。「オーシャンアロー」の愛称を持ち、「海と太陽が大好きな列車」として1996年にデビューした特急列車です。私はそんな283系が大好きな列車で、長年の念願が叶い最高潮です。

 

紹介が遅れましたが、今回使用するきっぷは「西日本どこまで4DAYS」。特急券を買えば特急に乗れる西日本版18きっぷです。つまり、特急に乗れば乗るほどおトクになるわけです。事情があり今回は3日間しか滞在できなかったため、4日分で考えられている値段設定を3日分で頑張ります。特急漬けの3日間が始まります。

 

そのトップバッターを飾る「くろしお」は、京都・新大阪から和歌山県の白浜・新宮を結ぶ、西日本側の南紀特急です。283系車両の運用は現在新大阪発着のみで、新宮へ向かうのは乗車中の17号だけ。午前中に新宮へこの列車で向かうことができないのは残念ですが、まだまだ現役。引退の噂もあるので、早いうちに乗れて良かったです。

 

19時28分、終点の新宮に到着。4時間にもわたるロングランで阪和線からきのくに線を走破。きのくに線紀勢本線の和歌山~新宮駅間につけられた愛称で、新宮から先はJR東海の管轄となっています。これで和歌山市和歌山駅間を含めたJR西日本区間はめでたく完乗となりました。

 

この日は新宮に宿泊し、翌朝の一番列車ですぐに関西へ戻ります。本当に乗るためだけに来た弾丸旅行です。通過駅の中にも魅力的な駅があったので、今度は普通列車でじっくりと味わいたい区間ですね。

 

我々を関西に引き戻すのはくろしお12号の京都行、車両は昨日と変わり289系です。本来は交直流双方に対応し、北陸特急として活躍していた683系を直流のみ走れるように改造した形式で、北陸新幹線開業に伴い車両が余ったためくろしおになりました。和歌山の海岸線をぐるっと回ってきたにもかかわらず北陸にいる感覚です。

昨日乗車した283系と、くろしお向けに新製された287系は大阪府日根野にある車両所に所属していますが、289系はかつての名残で京都所属。そのため、1往復のみ設定されている京都発着のくろしおには入出区を兼ねて必ずこの289系が使用されます。

 

6時29分、列車は京都を目指し出発。留置線には昨日乗車した283系と、JR東海側の特急「南紀」に充当されるキハ85系がいました。会社の違う特急どうしが並んでいるのを見ると楽しい気持ちになりますが、ピントが手前になっており悲しい気持ちになりました。

 

絶景を横目に、車内では阪和線内で人身事故が発生したとの情報がアナウンスされました。ただしこの後の旅程には空き時間があるので「むしろ乗車できる時間が増えるじゃん」と軽く考えていました。時間の余裕は心の余裕に繋がります。

 

和歌山を出て阪和線に突入するといきなり減速開始。訳の分からない踏切を塞ぎながら駅間停車してしまいました。しかも廃止候補らしいです。待っている人がいないことから理由は察しがついてしまいますが、ちょっと悲しいですね。遅延しなければ存在すら知らなかったであろう踏切に哀憐の情が湧いてしまいます。

 

日根野手前では関西空港からやって来た「はるか」を横目にゆーっくりとホームに進入する楽しい状況を見ることができました。このままだと特急を2連続で通すことになり、遅延が悪化する一方な気がします。

 

新今宮からは大阪環状線に合流しますが、定刻運転の普通列車が優先されたため停車、続行をノロノロと走ることになりました。この時点で30分ほど遅れています。普段なら焦るところですが、「どこまで最悪な運転整理をするんだろう」と状況を楽しむことができています。それはそれで趣味が悪いですね。

 

11時45分、定刻より28分遅れて終点の京都駅に到着です。5時間を超さないはずだった乗車時間が遅延のおかげで突破してしまいました。改正からはうめきたホームを経由するようになり、大阪に停車するようになった代わりに西九条は通過となったため、駆け込みで貴重な経験もできました。

 

京都からは新快速ですぐさま折り返し、大阪に向かいます。遅れこそしましたが旅程にはまだ1時間ほど余裕があるため、大阪環状線に乗車します。

 

お目当ては山手線・大阪環状線で同時開催されていたウマ娘ラッピングです。日中6運用に対してラッピング編成は内回りに1本しか入っていなかったため、外回り側のラッピングは撮影することができませんでした。ありがとう、浪速のニシノフラワー

 

こちらは山手線のラッピング。同じイラストとキャッチコピーを使用していますが、サイズが異なります。皆さんはどちらが好みでしょうか?もちろん、ニシノフラワーがかわいいので、両方ですよね。

 

ラッピング撮影と昼食のため、ホームドアがなく駅前に松屋があった野田駅で待機していたのですが、そこを昨日乗った283系が颯爽と通過。新宮を8時半に出発し、新大阪に13時前に着いてから回送で通過していくところらしいです。昨日和歌山の奥へ連れて行ってくれた車両とまさかこんなところで再会するとは。

 

大阪に戻り、JR神戸線山陽本線を乗り継いで一気に岡山へ。まだまだ当たり前のように115系が走っている地域ですが、227系の足音が着実に聞こえてきています。ここ最近は高頻度で試運転をやっているようで営業運転開始が楽しみですが、引き換えに末期色との別れは非常に惜しいところです。早いうちに"普通列車なのに陰陽縦断"してしまう伯備線の岡山発米子行を乗り通したいですね。

 

駆け足になってしまいましたが、キリが良いのでパート1はこれにて終了。次回は山陰に向かいながら帰ります。帰る気あるんか?

 

次回 波にぷわ、身をあずけ

特急やくもで出雲市へ。混色っていいですよね。

西日本私的遠征④──貨物さんの貨物列車~姫新編~

おはようございます。12月29日、この日も旅立ちは鳥取大学前駅からです。前日と同じように家主を叩き起こし、戸締まりをしてもらって出発。しかしもう戻ってくることはありません。ちょっと名残惜しいですが、荷物をすべて持ち駅まで歩いてきました。八川です。

 

前日も乗車した7時02分発の鳥取行で鳥取に向かうところから今日の旅は始まります。通勤でもなんでもない旅先で2日連続同じ列車に乗る、というのはなかなか奇妙な感覚です。

 

7時19分発の因美線に乗車します。ここまでは昨日と全く同じ旅程ですが、昨日車内を埋め尽くしていた高校生がこの日は1人もいませんでした。2学期も部活も終わり、冬休みに入ったんでしょうね。

 

昨日は郡家で若桜鉄道に乗り換えましたが、郡家はスルーして終点の智頭まで乗車。道中は爆睡していたので覚えていないものの、いずれ駅巡りで訪れることになるでしょうから問題なしです。

さて、因美線は智頭で終わりではなく、津山まで続いている路線です。ほとんどの列車が智頭で系統分離されているため、跨線橋を渡って次の列車に乗り継ぐわけです。

 

久しぶりだな。

木次線芸備線などで散々お世話になった2022年3月以来、実に9ヶ月ぶりのキハ120系です。キハ120系が走っている線区=すなわち赤字という例に漏れず、智頭から津山までの区間はこの車両がたったの1両でトコトコ走っている区間になります。智頭までは特急「スーパーはくと」の通り道になっており、智頭急行に直通する普通列車も設定されている一方で、こちらは智頭急行の開通により普通列車だけとなり、完全に分断された区間。そんな所に、コストカットを詰め込んだキハ120形が寂しく数往復。もうたまりませんよね。この気持ちを理解してくださる方を探しています。

 

那岐駅を越すと県境の山中に入り、列車は10分以上加減速を繰り返しながら岡山県に入ります。沿線には若桜ぶりに雪が見られるようになってきました。

 

ということで津山駅に到着。以前は快速で乗った区間だったので新鮮味があるかと思いましたが、快速も必殺徐行*1効果でさほど早くはなかったため、体感は変わりませんでした。

 

ところで、津山は3月にも来訪したことのある場所です。その際には遅れ通過貨物さんがご厚意で車を出してくださり、先ほどまで乗車した智頭~津山駅間の各駅を駅巡りさせていただいた思い出の地です。

 

表題にある通りなので回りくどいことは書きませんが、なんと今回車を出してくださいました。2回目は津山から東、姫新線の津山~姫路駅間を車で巡らせていただきます。因美線の智頭まででも鉄路で片道40km近くあるのですが、津山から姫路は86.3kmもあります。それを乗せていただけるというのです。

 

本日の旅程はこんな感じ。東西南北に路線が延びる津山から見て、北と東を制覇する形になります。なお、鳥取から姫路へ出るのに普通列車、それもJRのみを使う人間は皆無であると思われます。

 

東津山駅因美線と分かれ、1つ目の駅は美作大崎(みまさかおおさき)。駅舎……ではなく待合所があるだけの無人駅です。本来の地名は「おおき」だったようです。

 

駅名標。両隣も地名単独の駅名ではないため、若干窮屈な印象を受けます。

 

貨物さんは東京臨海高速鉄道の駅に仕立て上げてました。りんかるは編集ですが、70-000形の鉄道模型実車(実写)です。本家の大崎駅も侵略できるといいですね。

 

続いては坂道を下りた先に見える停車場。これが西勝間田(にしかつまだ)駅の入口になっています。とうとう目印すら消失しました。

 

一応、お情け程度に待合所がありますが、向かい側は殺風景です。これでも姫新線内で最も新しい駅なのですが、どこに需要を感じて設置されたのかは謎です。

 

駅前にある木造の駐輪場には、「自発ゾーン ロックに!!」と謎の啓発をする立て看板が満身創痍の状態で置かれていました。交換してあげて。

 

つづいては勝間田(かつまだ)。なんと近年駅舎を改築した、勝央町(しょうおうちょう)の中心駅です。駅前に大通りがあり、心なしか活発に見えます。

 

駅構内の駐車場にはバスが2台も停まっていました。これは大都会の象徴です。

 

駅は2面2線の交換駅。なんと、しっかりとのりば番号が設定されています。田舎では、2線以上あっても一切案内されていない駅が多々あるため、これは大都会の象徴です。

 

駅舎の構造の由来と、美作七宿(勝間田宿)についての説明書きがありました。こういう構造物は大都会っぽいですし、このあたりに街道が通っていたという事実からも、勝間田が大都会であることに疑いの余地はありません。

 

そんな勝間田駅の乗車人員は126人/日。隣の西勝間田駅と比べると11.5倍もの利用客数を誇ります。佐用から津山までの途中駅の中でも最も多い値であり、輝かしい存在感を放っています。

 

……駅名の縁起は良いですが、やはり過疎化には抗えないようです。姫新線は姫路近郊こそ通勤路線ですが、播磨新宮を過ぎればただの地方交通線。キハ120形が投入されているこの区間など言うまでもありません。芸備線だの木次線だの限界な路線があるせいで話題になりませんが、姫新線も立派な廃線候補。10年後、元気に走っていると良いのですが……。

 

続いては林野(はやしの)です。美作市姫新線側の代表駅*2で、利用客数は100人前後。学生利用が多く、簡易委託駅にもなっている中規模の駅です。主張の強い看板の通り、湯郷温泉という温泉街の玄関口にもなっています。

 

ちょうどキハ120形がやってきました。真っ昼間にも関わらず、学生以外の乗降がありました。もっとも年末の12月29日なので学校があるはずがないのですが、それ以外の定期的な利用客の存在を確認でき感動です。

 

当駅にはまともな屋根が設置されており、なんと吊り下げ式駅名標があります。関西近郊ではよくあるものですが、中国山地では非常に珍しい形態と言えます。夜になったら光るんでしょうか。

 

地元利用もさかんで観光需要も見込める同駅ですが、駅舎の駅名標はかなり古いものが使用されています。しかも裏側にもう1枚あります。これは趣味者の心をくすぐられすぎて呼吸困難になります。駅舎とともに、廃線となるその日まで残り続けてほしいものですね。

 

続いては楢原(ならはら)。再び駅舎なしの待合所だけに戻ってしまいました。当駅に用いられる「楢」という字は駅名としては唯一だそうです。電報略号はナハ。黄色い電車が走ってきそうですね。

 

当駅には待合所貼り付け、自立式の駅名標のほか、柱式のものもあります。2011年までは簡易委託駅だったようで、その名残で規模に対して過剰に設置されているのかもしれません。利用客数は20人前後で推移。

 

続いては美作江見(みまさかえみ)。「誰もが抱く大切な風景としてピッタリだった」として、駅名もそのままコマーシャル動画に使用されたことがある、風情と貫禄のある立派な木造駅舎です。

 

2面2線の交換駅ですが、駅舎側が佐用方面の2番のりば、反対側が津山方面の1番のりばとなっている特殊な駅です。全国の駅に詳しいわけではないので何とも言えませんが、やたら中国山地の駅に多い気がします。他の地方ではどうなんでしょうか。

 

津山方面は1番のりばなのですが、当駅で折り返す津山方面の列車は2番のりばを使用します。21時48分発は最終列車で、楢原・西勝間田・美作大崎を通過する快速運転を行います。駅舎のない方々です。

 

岡山県最後の駅、美作土居(みまさかどい)です。土居タクシーによる簡易委託が行われていますが、不在でした*3

 

1面1線ですが、古めかしいのりば案内も存在します。かつては交換駅だった名残でしょうが、この看板の古さが設備を廃して久しいことを教えてくれます。

佐用・上月~津山駅間の快速は上記の3駅に加え当駅も通過します。かつては土居宿として美作七宿のひとつに数えられていましたが、その末路は快速通過駅です。悲しいものです。

 

ちょうど佐用方面の汽車がやってきました。さすがに乗降はないだろうと踏んでいましたが、青年が1人降りていきました。発車を見送ったあとにどこへ向かったのか見渡しましたが、すでに姿はありませんでした。この駅の簡易委託は、ひょっとすると青年のために続いているのかもしれません。

 

兵庫県に入ると、管轄が岡山支社から神戸支社へと変わります。最初は上月(こうづき)。特産物直売所と一体になった駅舎です。

 

上月以東は、基本的に駅名標姫新線の路線色が反映されたものになります。美作土居も都会っぽく見えますね。

 

津山方面からの列車は大多数がこのまま次の佐用駅まで乗り入れ、そこで姫路方面の列車と接続を取ることになりますが、一部時間帯は当駅での乗り換えとなります。

基本的には赤色の位置にキハ120形が停車することになりますが、当駅接続の時間帯は駅舎側の2番のりば青い位置に姫路方面のキハ122・127系が、1番のりばの黄色い位置にキハ120形が停車します。縦列停車はありません。

 

2番のりばの停車位置が異なるのは、キハ120形とキハ122・127系で乗降口の高さが異なり、のりばの高さが違うためです。そのため、何も知らない津山方面への客は目の前を通り過ぎる列車に呆然とする暇もなく、急いで停車位置に向かうはめになります。これならまだ良いのですが、佐用方面の客は警笛でも鳴らしてもらえない限り気づかないでしょうね。

 

智頭急行の交点となる佐用(さよ)です。自治体はさようですが、駅名はさよです。これは自治体の方が町制化に際して改称したようですが、理由はよく分かりませんでした。まさか読みやすさ重視なんてことないでしょうね。

智頭急行は特急も停車するため、姫新線というよりも智頭急行としての駅の方が印象的かもしれませんが、意外にも乗車人員は圧倒的に姫新線に軍配が上がります。

駅舎は智頭急行開通時に全面的に建て替えられており、ゴツいです。湯檜曽駅に似た何かを感じます。

 

改札も独立しており、「きっぷうりば」という概念が存在します。しかし運賃表にはなぜかJR神戸線以外に路線色が反映されておらず、ほぼ灰一色です。理由は謎です。

 

駅構内に掲出されていた川柳紹介の貼り紙には、当駅とは全く関係のないはまかぜが登場。西播磨一帯で貼り出しているなのでしょうが、これが佐用駅となるとスーパーはくとに喧嘩を売っているとしか思えません。勝てないのでやめたほうがいいです。

 

ここからはキハ122・127系のみが走る区間です。1駅目は播磨徳久(はりまとくさ)です。はりまとくさと読みそうになりますが、はりまとくさです。「ひまわりの郷ふれあいセンター」が入居する、ありがちな地元施設との合築駅舎になっています。利用客数は80人前後。

 

線路から見て北側に駅舎がある関係で、看板は南を向いています。姫新線の路線色は太陽光に消されやすい赤系統の色であるため、西寄りの自立式駅名標の路線色が若干薄れているのが分かります。

 

東寄りの駅名標に至っては路線色が完全に消されてしまい、次駅が分からなくなっています。洗剤も驚きの白さです。自然乾燥とは恐ろしいものですね。

 

続いては三日月(みかづき)。年末だったため電照が飾りつけられていますが、ひときわ目を引く三日月は通年設置のものです。

 

一風変わった地名は、奈良時代編纂の播磨風土記に「山陰の役人を朝廷に連行する間、この地で水漬け*4(みずづけ→みかづけ)にしたため」という由来が記載されていますが、「鎌倉時代の執権・北条時頼がこの地に三ヶ月間滞在したため」という異説もあります。奈良時代にはすでに存在していたはずの地名が、鎌倉時代に由来する説もあるというのは興味深い話です。どちらにしろ、空に見える三日月とは直接関係があるわけではないようですね。太陽のほうが主張激しいです。

 

なお、第1種駅名標はstaitionと誤植され、慌てて消した跡が残っています。日に100人以上も利用している駅がこれでは困ります。作り直せ。

 

2020年3月に駅舎が改築されてしまった西栗栖(にしくりす)です。我々はこれを駅舎とは認めない!

 

ローマ字には表記揺れがあり、駅舎もどきの待合所は「NISHIKURISU」、柱式の駅名標は「Nishikurisu」、落書きだらけの自立式駅名標は「Nishi-Kurisu」とどれも異なります。栗栖駅がないのに「西」とついているのは、当時の市町村が「東栗栖村」「西栗栖村」で分かれていたためです。東栗栖には駅が設けられなかったんですね。

 

ちょうどキハ122系がやって来ました。初見です。見た目は223系によく似ており、これが1両でトコトコ走っている光景はなかなか異常です。

先ほどはキハ122・127系と表記しましたが、両方向に運転台を設置し1両で運転できるのがキハ122系、片運転台となっており2両で走るのがキハ127系です。その他に差異はないため同形式として扱われる場合が多いようですね。

全車が姫新線に投入されていますが、遠く離れた新潟県えちごトキめき鉄道でET122形という兄弟車がいます。観光車両として有名な雪月花も遠い親戚です。

 

オタクの8割が同じ曲を口ずさみ始めると思われる千本(せんぼん)です。三日月同様由来の気になる駅ですが、千本通ばかりが引っ掛かりたどり着けませんでした。

 

自治体からのお知らせ欄には、ひまわりの写真がボロボロになって放置されていました。ずいぶんと住民に感受性を求めてくる町ですね。非常に独創的です。

 

駅前からは上郡駅までのバスが走っていますが、途中出雲大社なる停留所を通ります。これは出雲大社播磨分院があっようで、地元の人に分かりやすい名称にしたことが考えられます。

 

あっようです。現在「出雲大社播磨分院」で検索しても情報は引っ掛からず、Googleマップにも出てきません。同じ停留所をもつ別のバス会社は10年前に「出雲大社前」に改称したそうで、無くなってしまった可能性が高いと考えられます。

とはいえ、出雲大社級の分院が、無くなったという事実すら情報として引っ掛からないのはただひたすら奇妙です。怖いので誰か教えてください。

 

続いては、姫路駅からの大半の列車が当駅で折り返す拠点駅・播磨新宮(はりましんぐう)です。とても千本駅の隣とは思えませんが、本当です。津山から巡っているとこれが姫新線の駅であることすら怪しいですが、本当です。

 

発車標があります。津山駅には液晶に表示する独自のものがありますが、筐体を使用したものは新見からでもここが初めてになります。発車時刻からも、当駅を境に姫路方面と佐用方面で大きな差があることが分かります。

利用客数は1000人以上、千本駅が20人なので隣同士で50倍近く差があるということになります。もはやこっちが利用状況に合わせ千本駅を名乗るべきであります。

 

せっかく地方の路線に来たのに大きすぎる駅に長居する必要もないので、次に進みます。こちらは東觜崎(ひがしはしさき)。嘴(くちばし)のようにとがった突出している地形(崎)がある、という地形の形容がそのまま駅名になっているようです。

 

地名は、播磨新宮駅から当駅の間に跨る揖保川を挟んだ新宮側にも存在しており、一帯が觜崎を名乗っていることから「東」と名乗っているのかもしれません。

その揖保川も、そうめんやっぱり揖保乃糸で有名なあの会社の由来にもなっており、名産品として親しまれています。

 

竜野(ほんたつの)です。デカい。

それもそのはず、姫路~上月駅間の高速化事業が終了する2010年までは、播磨新宮ではなく当駅を境に折り返す列車がほとんどでした。播磨新宮の利用客が多いことから全ての列車が延長されたため本竜野行は消滅しましたが、利用客数は2000人以上、二千本駅です。

 

太市(おおいち)です。こちらも立派な建物に見えますが、目立つ位置には「太市駅」ではなく「カンリクグループ」という企業名が掲げられています。実は、本当の駅舎(もどき)は右下の小さな建造物であり、後ろの建物はかつての駅舎跡に建てられた、茶店と駅利用者向けの休憩所を兼ねた企業施設なのです。どうも、利用客を救済するために地元企業が土地を買収したようです。

300人程度の利用客でこの規模の駅舎にされてしまうのなら、千本までの彼らはどうなってしまうんでしょう。

 

余部(よべ)です。余部(あまるべ)鉄橋はここではなく、山陰本線にあります*5。駅舎こそ改築されませんでしたが当駅も2000人以上の利用客数を誇り、姫路からわずか2駅ながら当駅までの区間列車も設定されています。姫新線が敷設された当時、姫路~余部駅間のみ先行開業した名残かもしれません。

 

播磨高岡(はりまたかおか)です。前回の土師駅同様、最後の1駅は完全に陽が落ちてしまいました。こちらは姫路から1駅なので行きやすいですね。

もともとは1面1線でしたが、利用客の急増により駅舎の向かい側に下り線を新設、2面2線となりました。のりば番号も振られましたが、なぜか先にあったはずの駅舎側が2番のりばとなっています。運行管理上の付番と同じにしたのかもしれませんが、ちょっと理解しがたいです。

 

2番のりばには、文字が降りてくる謎の挙動をする接近表示器が設置されていました。私も珍しいと思いましたが、西日本在住の貨物さんも初めて見たとのこと。他に同様の挙動をする駅はあるんでしょうか?

 

というわけで、86.3kmにも及ぶ姫新線の駅巡りはこれにて終了。9時半に津山を出発し、姫路着は18時前。首都圏からふらついてきた異常男性を乗せて9時間弱も運転してくださり幸甚の至りです。本当にありがとうございます。

 

姫路に到着後は、貨物さんおすすめの二郎系のお店へ。実は私、二郎系初挑戦でした。普通盛で通常のお店の2倍あるという麺の量に困惑しつつも、味は健康に悪い種類のオイシイでした。つまり絶品です。ただし量が多すぎたので、お腹をタプタプにしながら帰ることに。二郎系は年イチくらいでいいかなあ。

 

いっぽう、貨物さんはこれぞ二郎系!と言わんばかりの溢れそうな具材たち。どんぶりが違うので、おそらく麺も大盛だったと思います。となると、普通の量の……これを平らげられる胃袋は私にはありません。しかし、写真を見ているだけでよだれが出そうになります。貨物さんとお会いした時に年イチで食べようかな(?)

 

その後は貨物さんとともに駅前で宿泊し、翌12月30日に姫路を出発。駅構内まで見送ってくださいました。時計は2周回り、24時間ご一緒させていただいてました。改めてありがとうございました!

 

その後は東海道線を上って帰るだけの修行です。途中、豊橋で下車した際には試運転幕を掲げる路面電車を見かけました。

 

静岡地区では遅延に捕まり、発車標は「熱海」と出しているのに停車しているのは「岐阜」行という不親切極まりない光景も見ることができました。見られないほうが良いんですが。

 

姫路を出てから11時間、東京駅ではにせさんが乗車電を待ち伏せ。私の故郷である下諏訪町を訪問した際に入手したという下水道蓋札をいただきました。ありがとうございます。

 

というわけで、21時ちょうどにさいたま新都心駅へ到着。普段ならここまで大雑把に振り返らないのですが、ついこの前東海道線を3記事に分けて丁寧に書いたばかりなので省略しました。あわせてご覧ください(直球)

以上、西日本の好きなところを巡る「西日本私的遠征」でした。書き切る前に既にもう2回関西に行ってしまったので、そちらもいずれ記事にしたいと思います。それではまた。

 

余談。この「西日本私的遠征」4本は、私が大好きな大和撫子・エミリーに合わせてなるべく外来語を排除して制作しました。明らかに無理をしている言い回しも彼女リスペ……尊敬の上で模倣しています。もしよろしければ振り返ってみてください。うっかり外来語を使っている箇所があったらこっそり教えてください。

*1:西のローカル線に多い、地盤の不安な箇所やかつて土砂災害などがあった箇所を時速25km/hに制限し、保守費用を浮かせるための徐行。

*2:同市にはほかに智頭急行が通っており、そちらの代表駅は大原。

*3:本当に毎日いるのか疑問でしたが、窓口を覗くと12月29日当日の領収書が置かれていたのでいるようです。驚き。

*4:川に顔を突っ込ませた。つらそう。

*5:山陰本線餘部(あまるべ)駅が地名と異なる漢字なのは、先に姫新線余部駅があったため。