四国地方旅行①──私たちのSummer Trip

8月6日(土)夜、勝田車両センターにて「車両メロディーイベント」が実施されました。JR東日本が開催するこの手のイベントでは初めての音鉄向けの催しということでタイムラインを大いに賑わせたこのイベント。もちろん私もこの日、深夜まで放送収録に明け暮れていました。

 

サンライズ

というわけで、8月6日(土)~10日(水)にかけて四国を旅行してまいりました、八川です。以前このブログにも登場した非鉄のB(以下、私にとって自然なのでBさんと呼びます)とともに、四国地方へ遠征するのではなく単純に旅行してまわるだけの記事となっておりますので、鉄道要素は少なめです。また、ブログを書くのがかなり久しぶりであるため、感覚をつかみながらの文になっていますので合わせてご了承ください。

3月の中国地方遠征以来2回目となるサンライズ。今回は萩薬師さんもいないのできっぷとともに写真を撮れることもドッキリを仕掛けられることもなく適当に撮ったのですが、手前側にピントがいってしまうわ前照灯は欠けるわで悲惨なことになりました。ピントが合ってしまった方は偶然同じ乗車口に並んでいた無関係な女性です。ごめんなさい。

 

寝台特急サンライズ瀬戸 琴平行 21:50東京→8:39琴平

前回とは違い同行者がいるため、今回乗車するのはシングルではなくシングルツイン。本当は最上級のサンライズツインに乗車したかったのですが、繫忙期なので勝負を避け大人しく2段ベッド方式のシングルツインを選択。ただしこちらも母数が少ないため、混雑が予想されている時期にはいわゆる10時打ちが推奨されます。

 

前回乗ったのは岡山から新見・米子・宍道を通り島根県出雲市に着く「サンライズ出雲」でしたが、今回は岡山から瀬戸大橋を渡って高松へ向かう「サンライズ瀬戸」に乗車。岡山からでも良かったのですが、一応全区間収録しておきました。前回は初めての車内収録ということもあって若干物音を入れてしまったのですが、今回はしっかり学んで最小限に抑えることができました。

 

シングルツイン、下のベッド中央部を分解することでテーブルが出現します。上下部分はシーツをはがすと椅子になる仕組みで、これを出しつつ静岡のあたりまで適当に話してました。お互いに横になりたくなってきた頃合いにテーブルをしまおうとしましたがコツがわからず苦戦。車掌さん呼びました。真夜中にすみません。

 

おはようございます。前回は30分だけ眠ることができましたが、それは岡山を出てからの話。今回のサンライズでは一睡もできずに朝を迎えることとなりました。サンライズ瀬戸は岡山を出ると宇野みなと線瀬戸大橋線に入り、四国へ向かいます。

 

いざ、四国へ!

児島駅を出ると、海を跨ぐ前にJR四国の管轄に。定期列車で唯一JR4社を跨いで運転する寝台特急は瀬戸大橋を渡り四国へと向かいます。宮島や江ノ島とは違う、正真正銘の本州脱出です*1

 

とうとう四国上陸。どんな景色が待っているのかとカメラを構えていましたが、少し考えてみれば分かることで工業地帯一色。瀬戸内海に面している便利な土地であるとして発展した瀬戸内工業地域です。

 

サンライズ瀬戸は高松が終点ですが、週末および祝日の前日には琴平まで延長運転を行います。瀬戸大橋を渡って高松まで行った後、スイッチバックを行い多度津駅から土讃線に直通して琴平に至ります。岡山方面から琴平まで利用する場合は、特例として宇多津~高松駅間の運賃が不要になります。宇多津~琴平駅間は不要になる区間よりも短いため、延長区間まで乗車したほうが安くなります。バグ?

 

795.9kmを経て琴平駅に到着。電化区間はここまでで、さらに先の大歩危・高知までは物理的に乗り入れることができません。

 

降り立ってすぐにJR四国のドル箱特急(らしい)南風・しまんとが我々を迎えてくれるように入線*2。南風・しまんとともに高知を起終点とする特急ですが、南風は瀬戸大橋を渡って岡山へ、しまんとは高松までを結びます。メインは南風で、日中時間帯にしまんとは運転されません。車両はさすがの稼ぎ頭、新型の2700系で統一されています。

 

琴平駅の駅舎は大正時代建築の洋風建築。改修により当時の大正ロマンあふれる見た目に様変わりしています。大正ロマンが何なのかよく分かっていないのですが、言葉に表せない良さを感じます。言語化が難しいのですが、ともかく大正ロマンが好物らしいです。

 

琴平といえば金毘羅山、こんぴらさんのこんぴら参りが全国的に有名です。せっかく琴平まで来たならば……と、次に乗る列車までの間に足を運びます。駅から徒歩10分ほどで石段の入口に入ります。

 

こんぴら参りが全国的に有名である一因はこの石段にあります。御本宮まで785段を数え、参拝者の前に壁として大きく立ちはだかります。この時点では右下にある通り105段、まだまだ傾斜が緩い部類で、道中には難所がいくつも。Bさんはこの旅行にスーツケースで来てしまったため、170段付近にあるお店にスーツケースを預けて臨みます。一応予定送ったのに

 

道中には"神馬"として2頭の馬を見ることができました。うち、ルーチェ号の父親はG1優勝馬としてウマ娘にも取り上げられ何かと話題のマヤノトップガン。しかしマヤノトップガンはこんなに白い馬ではなかったはずですが、母親のアラブランカ白毛芦毛?だったのでしょうか?血統のことはまるでわかりません。

 

火気厳禁(火立ち)

 

しんどすぎて道中の難所は写真撮ってる場合じゃありませんでした。こちらが最後の百数段、奥に見えかかっているのは目指していた御本宮です。しんどいのに変わりはありませんが、上るごとに自然と笑顔になっていきます。

 

とうとう御本宮に到着!大物主大神*3崇徳天皇*4を祀っており、いろいろな方面でご利益があるらしいです。疲れましたが、旅の最初から達成感に満ちていました。この気持ちは785段を登りきった人だけが共有できるものでしょう。

 

御本宮では通常のおみくじのほか、開運こんぴら狗みくじという名前の開運おみくじがあり、お守りがもらえました。ちなみにふつうのおみくじの方は私が中吉、Bさんが末吉でした。反応しづらい。

 

785段も登ったということは、ここは山の上、ビュースポット。御本宮の脇からは瀬戸大橋方面を一望することができます。左手に大きく見える山が讃岐富士です。ほか、展望図には瀬戸大橋や丸亀城の案内もありましたが、そこまでは分かりませんでした。もっと晴れていれば見えるのでしょうか。

 

さんぼ、わさんぼ、和三盆♪
石段を下り、スーツケースも回収して、駅までの道で購入した"おいりソフト"。和三盆とよばれる砂糖を使用した"おいり"をふんだんに使用したソフトクリームです。おいり自体は口の中ですぐに溶けてしまいますが、これが美味しい!暑かったこともあって、疲れた体によく染みわたりました。イナゴの佃煮ぶっさしてる諏訪とはえらい違いだ

 

行きとは違う道でソフトクリームを食べながら歩いていると琴電琴平駅を発見。先日話題になったウクライナカラーの電車がちょうど停車しているのが見えたので、駅員さんの許可をもらい写真だけ撮らせていただきました。元々のラインカラーである黄色に青色を付け足して実現したようです。

 

駅に戻って、3日間使う四国フリーきっぷを購入。特急の自由席であれば追加料金なしで利用することができるおトクなきっぷなのですが、発車10分前にかけて待ち人数3人とギリギリセーフ。サンライズ到着後は琴平駅の券売機そのものに行列ができていたので避けましたが、まさか11時手前の時間帯にもここまで待たされるとは……危うく旅程崩壊するところでした。

 

特急南風5号高知行 11:00琴平→12:29高知

琴平駅からは南下します。特急列車乗り放題きっぷですから、先ほど紹介した特急南風にさっそく乗車します。そもそも普通列車の本数が少なすぎるので、元も取れるし早く着ける特急を使わない手はありません。

 

高知に向け山越えを繰り返す土讃線、道中にはこのような絶景も。このあたりは徳島県大歩危小歩危とよばれる渓谷のようです(wikiを見ながら書いています)。土讃線の名前は土佐と讃岐から来ているので徳島を通っているイメージがあまりありませんでしたが、そもそも高知県香川県は隣り合っていませんので考えてみば当たり前のことでした。

 

ウトウトしているとあっという間に高知駅に到着。音鉄の間では放送がしょっちゅう変わる駅として有名ですが、今回はふつうの旅行なので駅放送は見て見ぬふりを決め込みました。駅を出ると非電化ながら高架駅、列車がまる見えの駅構造にはワクワクが隠せませんでした。

いっぽうのBさんは駅近のコーナンに「コーナンがある!!」と目を輝かせていました。駅でワクワクするのも一般的にはなかなかないですが、高知まで来てコーナンにワクワクするのも違うと思うんです。

この日は日曜日ということで、高知城に続くまでの道で日曜市が開催されていました。先ほどのおいりソフトみたく帰り際に「ゆずサイダー」を買おうかと思っていましたが、一律ではなく15時までに順次撤退という形らしく、もう一度通った際にゆずサイダーを売っていたお店の姿はありませんでした。心残りです。

 

日曜市をまっすぐ進み高知城へ。江戸時代の天守閣が残る貴重な城ですが、Bさんは城に価値を感じないタイプらしく、かつスーツケースだったため上るのを断念。日陰で待っているとのことで私だけ上りましたが、天守閣に入るのは有料だったため、2人で来て1人だけじっくり有料のものを見て回るのも忍びないと思い断念。高知市はこれ以外に特段調べてこなかったため、もう少し楽しめる方法があった気がします。

 

ゆずサイダーを求めて入ったセブンイレブンでは、居酒屋のメおしながきのような形で異常なまでに揚げたてカレーパンを推してました。カレーパンじゃお酒のつまみにはならんだろうに。

 

特急南風18号岡山行 14:13高知→16:02丸亀

もたもたしていると毎時1本の南風の発車時刻に。あとは旅程を組んでいないので1本後の南風でも良かったのですが、暇になるよりかはマシということで飛び込みました。飛び込んだ先はアンパンマン列車でした。高知駅発車後にアンパンマンの曲がアレンジされたチャイムと「ぼく!アンパンマン!!」と元気な声で(簡易的な)アナウンスを始めるアンパンマン。これ早朝や深夜の運用でも始発駅発車後は絶対にやってるんでしょうか?

 

宿をとってある丸亀駅に到着。架線こそ張ってありますが、高知からやってきた気動車の特急はガガガガとエンジンを鳴らして岡山へと去っていきました。

 

というわけで、1日目、完。

中国地方遠征の初日は木次線をまわり芸備線をひとつまみ、という感じで鉄分濃いめでしたが、それとは対照的な、のんびりとした旅行もアリだなあと思う八川でした。宿泊する東横インへの到着は16時過ぎ、一生のうちでもここまで早いチェックインはそうそうなさそうです。

 

この東横インでは通常の朝バイキングのほか、夜ご飯としてうどんを無料で振る舞ってくれます。このブログ内でも一、二を争うお役立ち情報と思われます。この後はサンライズで寝られなかったぶんを補うため倒れるように横になったため、この日の行動はここまで。内容が薄い気がしてブログの筆がなかなか進まず、気づけば8月31日。旅行から20日も経っておりました。日付から推測するに、おそらくこのようなブログを読むよりもやるべきことを抱えている方がいらっしゃるような気がします。ご武運を(適当)

 

次回 僕らを海岸線に映して

 

公開未定です。

*1:個人的には宮島の時点で本州じゃないと思ってるのですが、実質本州というツッコミが殺到しました。

*2:ちょうどよい列車交換ダイヤになっているだけです。

*3:江戸時代までは神仏習合で、金毘羅様が日本のどの神様にあたるかは諸説ありましたが、明治時代の廃仏毀釈をきっかけに大物主という説を採ったようです。

*4:保元の乱院政争いに敗れ、讃岐に配流され亡くなった天皇。のちに彼を祀った歴史上の人物が成功を収めた事例がいくつか残され、四国の守り神ということになったようです。