東北地方倹約旅①──歩き出しては寄り道

 

 

宇都宮線 快速 宇都宮行 13:41大宮→14:46雀宮

お昼どきからゆったりスタートする八川です。表題の通り東北地方に向かうわけですが、9月の個人的な用事に向け節約しなければならないため、今回使うのは北海道&東日本パス。その名の通りJR北海道JR東日本と少しの第三セクター鉄道*1に乗車することができる、範囲のせまい18きっぷのようなもの。その代わり値段が18きっぷより若干安い11,300円、かつ18きっぷより長い7日間有効という北海道・東日本全振りのおトクなきっぷ。かつ、今回はこれを最後の2日間のみ使用します。1日目の朝・昼は出先ではなく家で済ませることによりさっそく負担を減らします。写真はグリーン車を映していますがもちろん乗るのは普通車。それよりもこの写真で注目していただきたいのは発車標の2段目「JRマーク」です。

正体はこちら、特別快速大宮行。しかしこちらはシステム上のバグらしく、実際にはごく普通の特別快速高崎行として運転されていたようです。当駅より先はJRマークの簡易接近放送で運転されることが予想されますが、浦和までは特別快速大宮行の発車標と放送が収録できたのでは……?東北に行く初っ端から関東に気になり要素を残してしまいました。

 

小山あたりで旅程を再確認していると、後続の普通宇都宮行に乗車しても接続列車が同じであることに気づき雀宮で下車。雀宮で降りたのは、小山~宇都宮駅間でここだけATOS放送のバージョンが古いまま放置されているため。ひょっとしたら変わっているかな~とも思ったのですが変化なしでした。

 

駅前にはコミュニティバスと思われる「みやバス」が。1人くらい真顔でなくて笑顔でこっちを見てくれて良いと思うのですが。

 

宇都宮線 普通 宇都宮行 14:59雀宮→15:06宇都宮

全車純正後期車のコツK-01が逗子行として雀宮を上っていくのを横目に、私が乗り込んだのはコツK-02の6号車*2。無情。

 

宇都宮駅に到着し、折り返し黒磯行となる列車を待ちます。宇都宮に到着して東京方面と対面接続かと思いきや到着1分前に発車していきましたが、これが宇都宮の日常なんでしょうか?

 

宇都宮線 普通 黒磯行 15:19宇都宮→16:11黒磯

大移動発生

階段で下りた先で軽い列を作っていた人々の位置に電車は停車せず、3両の短い電車に詰め込まれることになります。危うく立ちっぱなしになるところでしたが、2号車で幸運にも座ることができました。やはり減車する前の4両が必要な気がしてなりません。学生たちは停車位置を理解しているはずなんですが、これが宇都宮の日常なんでしょうか??

 

東北本線 普通 新白河行 16:16黒磯→16:39新白河

黒磯から新白河区間は、常磐線水戸線で見る顔のE531が使用されています。かつては黒磯駅構内に直流・交流を変化させる設備があり、東北方面を走る交流区間の電車がそのまま入ってきていましたが、その区間が黒磯~高久に移動したため、交直流両方を走ることができるE531系に白羽の矢が立ったという経緯があります。ともかく、東京都心でも乗ることができるこの車両で白河関を越すというのはどこか味気なさがあります。絶対に5両も要らないですし。

 

新白河に到着。ブレています。双方に車止めが設置されているとはいえ、縦列停車の形でいよいよザ・東北本線へ。黒磯方面郡山方面の色分けは絶対に逆だと思うんだけどなあ。

 

東北本線 普通 郡山行 16:43新白河→17:22郡山

組成は701系+701系の4両。ブレています。徐々に帰宅ラッシュとなる時間帯で車内は若干混雑していましたが、立ち客が出るほどではありませんでした。

 

郡山駅に到着。東北地方を訪れるのは3年ぶり、郡山以北の区間に乗車するのは5年ぶりになります。国鉄時代からありそうな駅名標も点灯したまま残置されており、非電照化と節電が進む中でしたがホッとしました。

 

5番線には折り返し福島行となるE721系が到着。こちらは帯がピンク色の、4両固定編成である1000番台です。4番線から記録がてら写真を撮っていると、荷物から旅人であると判断されたようで、「今度の福島行はあっちだよ、ここ(4番線)からは6時半まで出ないからね」と心優しい方が話しかけてくださいました。ですが申し訳ないことに5番線の電車どころか、4番線の電車にも乗らない旅程を組んでいたのです。

 

次に乗る電車まで時間があるため、郡山周辺を適当に散策することにします。折り返しの電車が到着する時間も駅員さんに尋ねたため、仮に混雑する電車でも入線時刻に間に合えば安心です。

 

大通りをまっすぐ進むとフリーWi-Fiに誘導するかわいいキャラクターがいました。脊髄反射でパシャリ。

 

道中にはこんなお店も。抹茶かき氷に思わず財布のひもが緩みかけましたが我慢我慢。これは倹約旅行、いかなる浪費も許されません*3大人しく駅前の松屋で夕ご飯です。


坂に当たるまで大通りを進み、引き返して牛めしを補給したところで入線時刻が近づいてきたため郡山駅に戻ります。発車標とスクロールの方面表記がほとんど一致していません。

 

東北本線 普通 矢吹行 19:05郡山→19:27矢吹

ここからは矢吹行に乗車します。東北本線の路線図が頭に入っている方ならご賢察なさることと思いますが、上っています。つまり関東に戻っています。郡山まで来て日帰りするつもりなのでしょうか。否、違います。

 

矢吹可奈ちゃん誕生日おめでとうございます

 

東北本線 普通 郡山行 19:32矢吹→19:55郡山

この写真を撮るためだけに矢吹行を往復収録したらしいです。マジで……!?当時は頭が回っていませんでしたが、限界活動をするならば8月18日の乗車駅証明書だか入場券だか、そのくらいは取ってくるべきでした。折り返し時間が短かったゆえの弊害です。

 

東北本線 普通 福島行 20:19郡山→21:05福島

郡山に戻ってきました。冒頭のDiscordサーバーで通話をしつつだったため写真がこれしかありませんでした。ここからは一気に北上し宿泊予定地を目指します。

「ツーマンだね」「福島総合運輸区はもうすぐ再編されるね」「そういえばそこに何が何でも検札するKって車掌がいるらしいね」などと他愛のない会話をしつつ暇をつぶしていると、「ただいまよりお客さまの乗車券を拝見いたします!」と元気な挨拶。検札された際に名札を見ると、件のK車掌でした。まさか引くとは思わなんだ。

 

福島駅までやって来ました。もちろん福島駅も5年ぶりです。乗り継ぐ仙台方面の電車は到着の6分前に出発しているという衝撃のクソダイヤだったため、旅程を組んだ際に大きく悩みました。

 

ここに奥羽本線がありますね。山形新幹線と線路を共用し山形線と呼ばれていますが、米沢までの区間は異常なまでに普通列車が少ないことで有名です。しかし、仙台行よりもずっと早い時間帯に出る米沢行があります。乗るしかありません。

 

山形線 普通 米沢行 21:10福島→21:14笹木野

笹 木 咲

笹木野で下車し、バーチャルYouTuber・笹木咲の聖地とは全くなっていないにもかかわらず矢吹可奈のノリでオタク=ピクチャ。興味のない方からみれば再放送にしか見えない気がします。何人か先駆者がいると思い込んでいたのですが、Twitterでサーチをかけても同じようなことをしている方は引っ掛かりませんでした。つまり異常者は私だけということです。悲しくなってきた。

 

山形線 普通 米沢行 21:21笹木野→21:25福島

本数の少ない区間と申し上げましたが何もここで野宿するわけではなく、7分後にやって来る上り最終で福島まで戻ります。まるで笹木野に寄ってくれと言わんばかりのダイヤです。なおこの列車を逃しても、真っ暗闇の中小走りで福島駅まで向かえば乗車予定の電車には間に合ってしまいます。この時刻と区間に限っては山形線より東北本線のほうが雑魚に思えてきます。

 

福島駅に戻ってきました。最終の矢吹行は郡山ではなく福島始発のようです。いかにも最終列車といった感じの文面ですが、この後には「方面の普通列車です お間違いのないようご注意ください」と続きます。そうなんだけどそうじゃない感。

 

駅構内では、新幹線イヤーの特別企画としてつばさ写真展を実施していました。先日利府に回送されたとれいゆ つばさも仲間に入れてもらっていますが、上越新幹線で限定運用となっていた元つばさの現美新幹線は当然ながら除外されています。

 

私はつばさ、どころかすべての新幹線の中で一番を挙げろと言われれば迷いなく400系をプッシュします。E2系にもそのまま継承されている洗練されたデザイン、引き締まったグリーンの帯、どこをとっても胸が躍る車両だと思いませんか?思いますよね。ちなみに塗装は後期派です*4

 

乗るのはこちら。藤田より先、仙台まで向かう最終列車です。これまでの福島来訪はここで折り返すか、東北・山形新幹線に乗るかだったため、この区間に乗車するのは地味に初めて。ちょうど中間あたりの電車に乗り、真っ暗闇で何も見えねえ……と思いながらボケーっとしていると、貝田を出たところで終電とは思えない元気な声が。

ただいまよりお客さまの乗車券を拝見いたします!

まさかの郡山~福島と同じ車掌。2度の車内検札にはさすがに驚きを隠せませんし、車掌さんも見た時点で「あっこいつさっきも……」って考えてると思います。というかこんな深夜に郡山~仙台を走破させる過酷な行路を組むんじゃあないよ。

 

5年ぶりの仙台駅です。しかし仙台で終わりではなく、ここから再び小牛田行の最終列車に乗り継いで宿泊先へ向かいます。さすが、南関東が犇めくJR東日本乗車人員ベスト50に唯一食い込んでいるだけあり、仙台を出る各方面の電車はかなり遅くまで設定されています。

 

仙石東北ラインが待ち構えていました。仙台~石巻・女川の仙石東北ライン専属であるHB-E210系は、所属先である小牛田運輸区を行き来するため早朝に上り、深夜に下りの東北本線を走行する運用が設定されているようです。地味にマンガッタンライナー編成だし。深く考えていなかったため初めて知りました。

しかし、最終列車がこの車両というのは東北本線主力の701・E721系はどこをほっつきまわっているのかとも思います。

 

路線図に存在しない駅へ向かう列車に乗車。しかし宿泊先はすぐ隣の東仙台駅が最寄り。すぐに別れを告げ、これにて1日目は終了。

 

この日の宿泊地は快活CLUB東仙台店です。明日が早いので、持久力がないくせしてオールすることにしました。2日目以降も旅程通り東北を巡ることはできるのでしょうか。

 

余談ですが、直前まで「仙台あたりのネットカフェ」に泊まることしか考えておらず、この店にしようと思った契機は2日前に同じきっぷを使用してにせさんが泊まっていたためでした。しかし一番の決め手は鴨宮駅からの好立地でしょうか*5

 

次回 蒼き光の向こうへ

 


※2022.09.01 11:43 一部改訂しました。

*1:青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道北越急行

*2:後からグリーン車を組み込んだヤマ初期車のサハを組み込んでいるのがコツK-02以降の6・7号車。

*3:私が許しません

*4:後期派ってなんか西洋美術っぽいですね。

*5:同日に鴨宮駅から好立地の全く別の快活CLUBに泊まっていた方の文章を真似たため亜空間バグが発生したらしい。