北与野の駅名標は撤去されていません!!
八川です。Twitter上で北与野に関する誤った情報が拡散されていたので、昨日置いた筆を急遽取り直しました。話題になっているツイートはかなり伸びており、このままだと多くの趣味者が北与野、そしてJRに対して誤った認識を持ってしまうので、よろしければこの記事を拡散していただけると幸甚でございます。
北与野、というよりも戸田公園~北与野の駅名標は両端に1つずつ、合計2つしかありません。情報をキャッチしてすぐさま向かいましたが、どちらも無事でした。
映りこんでいる発車標がナンバリングをドットで表示するようになったのは2022年1月から。スクロールに表示されている横須賀線の車両点検については「北鎌倉~大船駅間のもので逗子~東京駅間で遅れ」に該当するものが今年に入って6月6日の1回しかないため、駅名標の撮影日についても保証します。
「吊り下げ式(以下:第2種)を置き換えた」とされていた時刻表式のものは、大宮駅管理の業務委託駅*1において2021年4月から共通で設置されているものです。このタイプは北与野では階段付近に2つ設置されており、周辺に第2種駅名標がないという状況こそ存在しますが、駅名標の主目的は電車から何駅かを把握するためのものであり、階段を上ってくる人間が自分のいる駅を理解していないはずがないのでさほど問題ではありません。
しかし、公式のサインではないのに汎用のものと勘違いされてしまうほどのデザイン性、なかなかやりますね。
なお同様に撤去されたとされていたステーションカラーボード(と呼んでいる)が撤去されたのは2020年9月、*2所要時間案内が一部撤去されたのは2021年2月*3です。所要時間案内については徐々に停車駅案内に置き換わっており、存在自体が絶滅危惧種なのでむしろ残っていることを褒めてもらってもいいと思うのですが[どこから]?
ちなみに、階段付近に駅名標がない理由としては、2017年12月にナンバリングと多言語対応の非電照タイプに交換された際、4つから2つに減らされたためです。北赤羽と浮間舟渡はLED式で3個設置されているのですが、戸田公園~北与野は光らないものを2個くっつけさせられました。誠に遺憾であります。
ちなみにかいていさんのツイートは「北与野 駅名標」で検索したところ偶然出てきたのですが、「from:SaikyoLine20531 北与野」で漁ってみた結果こんなツイートが出てきました。こちらも遺憾です。
というわけで、北与野は何にも変わってません。第2種駅名標が消えたというのは冗談ということでよろしくお願いします。あ、でも自動放送変わりまくってたな。
news.livedoor.com
そういえばもうひとつ、タイムラインを賑わせている話題がありましたね。案の定あらゆる方面の鉄道ファンから袋叩きにされてましたが、少し気になったのが「浦和で失敗したのに*4」という意見。県庁所在地に停車することが失敗なことってある……?と思ったので、頭ごなしに批判するのも良くないと考えて川口について少し調べてみました。ウソです。ブログっぽいことやってみたいだけです。
まずは利用客数から。2020年のデータは参考にならないので2019年のもので見てみると川口は52位というポジションでした。45位の赤羽と15,000人しか差がないというのは結構多い気がします。単独路線としては同じ京浜東北線の大森(46位)に次いで2位、これ自体は有名な話なので「大森停車のほうが先だ」という大田市民の方もいらっしゃるらしいです。
Wikipediaには「市内に有料特急が一本も停車しない50万人以上の市の中では川口市のみ」(※2015年現在)と気になる記述がありました。2022年のデータでも調べてみましたが、確かに川口市だけでした。次点は市内にJRのない42万人の豊田市、同様の条件では38万人の吹田市まで遡らないとありませんでした。さすがに特急は停まるわけないんですが、言われてみればグリーン車すら停まらないわけで、通勤に対する課金手段が用意されていないんですね。
ニュースツイートにぶら下がっていた地獄のようなリプライ欄
「川口市内には埼玉高速鉄道があるからそっちを使え」との意見もありましたが、京浜東北線ですら停車駅が王子しか被っていないためバイパスになっておらず、さすがに的外れすぎるなと思いましたが、地域の実情を把握せず路線図だけで通過と言っている私も大概なのでは……?となってしまったので、
国勢調査という超しっかりしたデータを持ってきました。「通勤する人の行先TOP5」です。
距離のわりに北区と新宿区が同等、千代田区*5、港区は北区よりも多いということが分かりました。新宿区に向かうには赤羽で湘南新宿ラインか埼京線に乗り換えるということであり、赤羽からの尋常でない埼京線の混雑は川口に湘南新宿ラインを停車させることで軽減される可能性が微粒子レベルで存在していることが判明しました*6。埼京線の混雑が減るんですか?!
この作業、意外にも面白かったので、県内の宇都宮・高崎線が停車する大宮以北の市区町を全て調べてみました。川口と同様さいたま市が1位の市区が大半で、千代田区は北上するにつれ遠ざかっていくことが分かります。そりゃあ遠くなっていくんだから、お客さんが減っていくのは当たり前ですよね。
あれ……?遠近分離ってなんだ……?
分からなくなってきたので「遠近分離」で調べましたが、定義が見つからずさらに分からなくなり、「中距離電車」のWikipediaを頼りましたがこちらも遠近分離に関する定義がなく、もっと分からなくなってしまいました。そもそもあの区間は緩行線と急行線であり、遠近分離ではないのでは?昨今の東大宮快速停車や通勤快速廃止などは、むしろ遠近分離とはかけ離れた施策なのでは?JR、断れる理由がないのでは?
国勢調査を持ち出してまで鉄道オタクの感情論を抜きにして考えたのに、否定する材料が見つからなかったので、ここでひとつ一般川口市民の知り合いに「上野東京ライン停車の是非」について聞いてみました。果たして彼はどう答えるのでしょうか。
回答:要らん
というわけで上野東京ラインの川口停車は不要ということになりました、ありがとうございました。ただ、埼京線利用客としては先述の理由で湘南新宿ラインは停めてもいいと思います。どうせ新都心には停まらないし。考察しといて結局のところ、こういう話題って全部エゴですよね。完。